2012年5月25日金曜日

2012/5/24のFunk 裏 Recommend

まいど。

ブログいっぱい書いたあとに保存しないまま余計なことしたせいで1時間くらいかけて書いたのが全部消えてしまった人が「テメーこのやろー」と悪態つきながら、もはやうっちゃってフテ寝しようかと思ったところをなんとか気を取り直して書いているブログがこちらになります。

心折れる一歩手前でしたよ。

なので「ついさっき書いたばかりのことを思い出しながら書いている」というのが今です。
何を書いても「ああ、さっきもオレこれ書いてたな」と思うのです。
冗談も同じように2度目を書くので自分の中のシラケ具合がハンパないのです。

とブツブツ言いながらもビビって保存ボタンを頻繁にクリックしているのがまたカナシいですね。



では気を取り直して今週の「出てますよ」のコーナーです。
オススメの新譜紹介コーナーです。

70年代のフレディー・ハバードと言えばなんでしょうか。
CTIの『Red Clay』かハンコックの『V.S.O.P.』くらいしか思いつかへんのと違うかと思うのですが、最近『Gleam』という1975年のライヴ盤が世界初CD化になりましたよ。

これ、東京の郵便貯金ホールのライヴで、オリジナルは日本でしか出ていなかったLPなんです。
2枚組で見開きジャケットで、重量感があって、持ってるとちょっとうれしいレコードでした。

こんなジャケット。


『閃光』なんて邦題がカッコいいですね。
ジョージ・ケイブルズ(key)、ヘンリー・フランクリン(b)、カール・バーネット(ds)、カール・ランドール(sax)という当時の西海岸の猛者が集って熱のこもったライヴを繰り広げます。
特にフレディーは熟しきってアブラ乗り切った感漂うプレイを聴かせます。

レパートリーの方も冒頭のジャズ・ファンクからラストのスティーヴィー・カヴァー「Too High」まで、ファンクありーの高速モーダルありーのソウルのカヴァーありーので楽しいです。
ちょっと1曲が長いですけどね。

こんな感じ。

Freddie Hubbard - Put It In The Pocket

日本のSONYがLP出してたんですけど、今回なぜかアメリカのレーベルからの再発になりました。
なんでこういうのちゃんと日本でいの一番にCD化しとかへんのかな。

まだAmazonでは在庫入ってきてませんけど、もう街のレコ屋さんには売ってると思いますよ。
でもCD2枚組でこの値段は安いですね。




ふぅ。


では今週のFunk 裏 Recommendの音源聴いてみたら、のコーナーです。
デヴィッド・サンボーンのイイ仕事セブンティーズなうちの一枚。
こんな感じです。

Phil Upchurch & Tennyson Stephens - You Got Style


曲調はちょっとメロウすぎますけどサンボーンは相変わらず冴えてますね。

この違和感漂うジャケットについてですけど、「写真でひとこと」風に考えてみると、
「ナナメ背後霊」
「肩から生えてきたオッサンに人格支配されたアフロ」
「ふたりチューチュートレイン」
「10時」
という答えもアリかと思いました。


続いてサンボーンは入ってないけどアップチャーチが鬼みたいにギター弾き倒す曲。

Phil Upchurch - Black Gold

このひとこんなにテクニシャンやったっけ?と思いましたよ。

ほんでこの曲は1969年のCadetのアルバムの曲のセルフ・カヴァーだったと。
オリジナルはチャールズ・ステップニーの作曲・プロデュースだったと。

それがこちらです。

Phil Upchurch - Black Gold (1969 version)

時代だけにちょっとサイケ入ってますが、この時期のステップニー仕事は神懸かり的なので耳をそばだてて聴いてしまいます。

ということでKuduだけで7週も引っ張ってしまったので、今週で終わり。
来週からは新企画いきますね。


えと、すいません、今日は短いですが、おまけに笑いも少ないですが、チカラツキていいですか?
モチベーションのメモリがかつてない数値をたたき出してしまいましたので・・・。

また来週頑張ります。








2012年5月17日木曜日

2012/5/17のFunk 裏 Recommend

まいど。

TwitterのTLに流れるチャック・ブラウンさん逝去のニュースを横目で見ながらコレを書いております。
ワシントンDCという都市を舞台にゴーゴーというファンクのいちジャンルを作り出したカッコいい人でしたね。

しかしアメリカという国は都市それぞれで独自の音楽文化があって実にオモロいですね。
ファンクだけみてもニュー・オーリンズ・ファンクとかベイ・エリア・ファンクとかミネアポリス・ファンクとか。
日本で考えると、阿波踊りとか津軽三味線とか佐渡おけさとか大阪ベイ・ブルースがそれに当たる感じでしょうか。
最後のは冗談ですけどね。

70年代後半から怒濤の快進撃となったゴーゴー時代のアルバムはあんまり聴いてませんが、まだチャック・ブラウン&ザ・ソウル・サーチャーズと名乗る前のソウル・サーチャーズ時代のアルバム2枚はファンク〜レア・グルーヴ・ファンにとってはマストですよ。

これは74年のセカンド。

The Soul Searchers - Blow Your Whistle

メチャかっこええんやけどなんかほんのちょっとだけ足りない感を感じさせるサウンドですね。
その足りないものを確かめるために何度も聴いてしまう、というタイプかも知れません。

ぜんぜん関係ないですけど、サブウェイのサンドイッチを食べるたびに、1個では微妙に足りない、でもフットロング(2個)は多すぎる、と悩むのを思い出しました。
あのサブウェイ問題みなさんはどう解決しているのでしょうか。






それでは本日のFunk 裏 Recommend
Kudu3大サックスのトリはサンボーン先輩です。


前にも書きましたが70年代の先輩の客演物はほんとうに最高。
自分のリーダー作よりもむしろ客演の方がええんちゃうかというレベルです。

1曲目から。

Joe Beck - Star Fire

この画像は昔出てたアメリカ盤CDのジャケですが、アーティスト名もジョー・ベックから見事にベック&サンボーンに変えられて、例のジャケもまるで無かったことのように当然のごとく差し替えられております。
ベックさんが不憫に思われてなりませんね。
僕が持ってるのもこのCDですが、長らく2人の双頭リーダー作だと思ってました。

サンボーン先輩はコリコリした感じで実に楽しそうに吹いています。
食べ物に例えるならば、ヤングコーンみたいな感じです。
あのサラダに乗ってる缶詰のやつ。
我ながら言い得て妙な表現かと。

2曲目。

Joe Beck - Cactus

この曲、ハイラム・ブロックがカヴァーしてますが、ブレッカーBros.も演奏してるの知ってました? 以前買ったブート盤に入っていました。
というご指摘をサクブラ編集長からいただきました。
いえ、知りません。

リズム隊はウィル・リー(el-b)、クリス・パーカー(ds)、ドン・グロルニック(key)という編成。
安定感バッチリですね。
この曲はドン・グロルニックのペンです。


次の曲はLPには入っていない、CDオンリーの未発表曲。
この曲がいちばんファンキィなんちゃうの、という削った理由がわからん曲です。

Joe Beck - Spoons Theme


この時期のサンボーン先輩にもっと狂ったフリー・ジャズ・ファンクとかやって欲しかったなぁ。
この人の70年代のプレイには一縷の狂気みたいなもんが含まれてると思うのですが。


このアルバムのバンドがバッキングをつけたエスター・フィリップスの大ヒット曲もいいですよ。
ダイナ・ワシントンも歌った名曲のディスコ仕様ですが、ビリー・ホリデイが生きてたらこんな感じちゃうの、という最高な歌い回しです。
ビブラートがぷるぷる言うてます。
間奏部分の余計なアエギ声も熟女マニアにはたまらないでしょう。
ヤングコーンの短いソロもあります。

Esther Phillips - What A Diff'rence A Day Makes

ああ、いいなあ。
アメリカ音楽芸能の粋をみる思いです。
ディスコもこんなのばかりなら大歓迎なんですけどね。
エスターの歌の魅力は一度ハマるとスルメみたいに何度も噛んで反芻して楽しめますよ。


最後にジョー・ベックもヤングコーン先輩も揃って参加してるこんなのとか。

James Brown - Funky President



では今日はこのへんで。

あ、今日のエントリにはついにビリー・コブハムさんが登場しなかったなと残念な方、実は昨日5月16日が68才のお誕生日だったりします。
チャック・ブラウンさんが亡くなったのは昆布とハムがひとつになっためでたい日なのでありました。


ただいま大阪ベイ・ブルースが頭のなかでリピートされておりますが、また頑張ります。
「Hold Me Tight〜」という歌詞の部分、子供の頃は「ァホ〜みたい」だと思い込んでいました。


2012年5月11日金曜日

2012/5/10のFunk 裏 Recommend

まいど。

あやうくBlog書くのサボってしまうところでした。
書き終わったらアイス食べていい、という自分ルール作って何とか集中しています。
ちなみに銘柄は「エッセルスーパーカップチョコミント味」です。


早速ですが今週の「出てますよ」のコーナーです。
出てますよと言っても鼻毛のことではなくパチンコのことでもなく、最近こんなオススメしたいCDが出てるんですよという新譜の紹介コーナーです。
今週からこのコーナーときどきはさんでいきますので。

アース、ウインド&ファイアの一日だけの来日の話とか新作アルバムの話がTwitterのタイムラインに流れてくることも多い今日この頃でございまして、なんか最近年中アースアースゆうとんなという気持ちでいたのですが、“南アフリカのアース、ウインド&ファイア”と呼ばれたあのグループのアルバムが日本だけでCD化されたと聞いて思わずリツイートボタンを踏んでしまったのであります。

パシフィック・エクスプレスというグループの『On Time!』というアルバムがそれで、レア・グルーヴとかフリーソウルの世界ではそれなりの有名盤やったんですけど、いかんせん南アフリカて!遠っ!ってみんな思てたアルバムなのです。

こんなやつ。

色がちょっと「エッセルスーパーカップチョコミント味」と似ています。


Pacific Express - The Way It Used To Be

なんかこのインスト曲しかYouTubeになかったんですけど、実際はヴォーカル曲の方が多くて、ホーン隊も入ってて、フュージョンとかAOR風味も強くて、さわやかソウル&ファンクな感じで、さすがにEW&Fと比べるとレベル的にも音楽性的にもだいぶ違うけど、でも西海岸の気の利いたラテン・ファンク・グループを発見したみたいなときめき覚える盤なのです。
アフリカ臭みたいなんはほとんど無いし。

オリジナルのLPは南ア盤もフランス盤もかなりの高額盤でありまして、こんな値段で買えるのは神戸元町のレコードショップのディスク・デシネさんのグッジョブのおかげなのでした。
いいね。

これね。




では今週のFunk 裏 Recommendの試聴のコーナーです。
まずはレロレロレロレロの洗礼を受けてください。

Lonnie Smith - Mama Wailer

なんか中毒性のあるビートですよね。
「Mama Wailer」(ママ 嘆き悲しむ)という意味なんですけど、親不孝してお母さんが泣いてるのでしょうか、それともお母さんが亡くなって嘆き悲しんでるのでしょうか。
どっちにしたって「レロレロレロレロ」は失礼やろおい。
ロニー・スミスさんは歌も得意でBlue Note時代のアルバムでもよく歌ってましたね。
この曲はロニーのファースト・アルバム用に用意されてた曲みたいです。

続いてグローヴァー・ワシントンがアレンジ担当のキャロル・キング・カヴァー。

Lonnie Smith - I Feel The Earth Move

ロニーのアグレッシヴでパーカッシヴなソロが白熱ですね。
ほとんど同じフレーズの繰り返しですが。
ドラムもあおることあおること。

あ、言い忘れましたがドラムは、









昆布たんです。

もはや昆布たんになんと声をかけていいのか分かりませんが。
ペースはチャック・レイニーです。

本当は「Stand」の映像があれば良かったんですけど無いので、仕方なくモザンビークのライヴに入ってる「I Can't Stand It」で穴埋めさせてください。

Lonnie Smith - I Can't Stand It (Live at Club Mozambique)

ひたすらこのライヴ盤聴いてた時期がありましたね。
ジョージ・ベンソンが嬉々としてギター弾いてます。

そういえば『Mama Wailer』のジャケって、75年のアルバム『Afro Desia』にモロにサンプリングされてたり。


Groove Merchantから出たこのアルバムはもっとコズミックでディープな世界行ってますよ。



では今日はこの辺で。
「エッセルスーパーカップチョコミント味」食べて寝ます。
また頑張りますのでよろしくお願いします。


2012年5月3日木曜日

2012/5/3のFunk 裏 Recommend

まいど。

しかし行きたい来日公演のニュースが相次いで困りますね。
アース・ウィンド&ファイアの一日限りの来日公演とかブーツィー・コリンズとか新作もナイスだったロバート・グラスパー公演とかサザン・ソウルの歌姫のキャンディ・ステイトンとか果てはミンガス・ビッグバンドとかエディー・パルミエリとか。

ミンガス・ビッグバンドのメンツの豪華さなんて、これでブルーノートさんは元取れるのだろうかとか思ってしまいます。
ヤケクソなのかも知れないですね。
というか世間全体的にヤケクソ感漂う感じになってきましたね。


はい、では今週のFunk 裏 Recommendの音源紹介します。

すいませんYouTubeで動画探したんですけど、かの天下のユニバーサル・ミュージック様が我々愚民の閲覧をブロックされておりますので、今日のところはこんなのしかなくてすいません。
最初の1分くらいすっ飛ばして聴いてください。

Grover Washington Jr. - Inner City Blues

アツく盛り上がっていいところでフェイドアウトなのがちょっと寂しいですがクリード・テイラーさんはそういうじらしプレイも好きなのかもしれません。

なんというか、高校デビュー感漂うサックスですよね。
大学デビューでもいいんですけど。
あれ、おまえ昨日までオヤジのお下がりみたいなフリース着てたのに何クビの周りにスカーフみたいなん巻いてんの、というアレです。
最初は違和感あるんですけど学園生活送るうちにだんだん馴染んできて、いつしかそいつがファッションリーダーになってるみたいな。
カワイイ彼女連れて歩いてるみたいな。
それに比べてオレの有り様どうよ、みたいな。

グローヴァーも80年代とかになると確かに甘すぎるというかメロウ過ぎる部分があるのは確かなんですけど、このデビュー盤とか70年代初頭のKudu盤にはギコチナサとか必死さとかダサかった時代のアクみたいなのも残ってて、むしろそれがいいと思うのです。

ところでこのアルバムiTunesだと600円
ヤケクソ価格です。

ほんでもうこのアルバムからの曲はYouTubeになさそうなので別のアルバムから。
75年の大ヒット曲です。

Grover Washington Jr. - Mr. Magic

この頃になるとだいぶこなれてきた感ありますね。
完全にジャズ・リスナーじゃなくってR&Bとか聴いてる人向けなのがよくわかります。

ちなみにデビュー前のグローヴァーってそんなに売れてない上に兵役に取られたりして、それなりの苦労人なんですが、その兵役時代に知り合って、除隊後にNYでミュージシャンの仕事できるように顔つないでくれたのがビリー・コブハムだったって知ってました?
今日のコブハム恩人なのです。

最近毎週出てくる昆布ハムですけど、真面目に昆布とハムを一緒に料理に使うのってどうなんでしょうね。
おにぎりに両方いれたりしたらおいしいんちゃうかって思うんですけど。
コンビニで人気商品になるんちゃうかって思うんですけど。
店長また昆布ハム売り切れました、みたいな。


これは77年のライヴ盤の『Live at The Bijou』から。

Grover Washington Jr. - Sausalito


このライヴ盤あんまり騒がれないですけど、結構ええんちゃうかと思います。
昔はライヴ・アット・美女って心の中で呼んでました。

次は個人的に良く聴いたやつ。ジャズ物ですが。

Kenny Burrell & Grover Washington Jr. - Togethering

85年のBlue Note盤で、ケニー・バレルとジャズやってます。
1曲目の「Soulero」って曲が好きでしたよ。
4ビートでもテクニックじゃなくて語り口で聴かせるのうまいですよね。
ヤケクソ感漂う時はこういうのんびりしたの聴いて癒されるのもいいものです。


ってなんか変な着地してしまいましたが今日はこの辺で。
GWだからやること多いねん。
また来週頑張ります。