まいど。
早くもジーンズの下にタイツをはきはじめましたが何か。
事務所が寒いねん。
先週末は夜中にフレッド・ウェズリーさんのライヴを観に行っておりました。
前にも言いましたが、JBバンド、Pファンク、カウント・ベイシー楽団という経歴のレジェンダリーなお方です。
バックを務めたのは我らがオーサカ=モノレールです。
御年69才のフレッドさんのプレイを聴いて改めて感動したのは、きわめて普通のことですけど、ソロのフレーズにおけるひとつひとつのリズム感というかビート感が凄まじくハマってるということです。
シンコペーションの鮮やかさとか、ほんの一瞬のタメとか、いちいちタイミングが絶妙で、そのソロの作り出す強烈なノリこそがレジェンダリーなキャリアを証明しているように思いました。
ソリストのバックを付けているリズム隊がサウンドをグルーヴさせるのではなくって、ソリスト自身からケモノじみたグルーヴが噴き出てバンドを引っぱるという感じ。
全部の4分音符が自動的に3連に分解されていてそれがずっと身体の中で鳴ってるんちゃうかと思いました。
たぶんメトロノーム相手にひとりでソロ吹いたって、機嫌のいいおじいさんが踊れるくらいにはじゅうぶんグルーヴするに違いないです。
それが先天的な身体能力なのか後天的に身につけたものなのかは知りませんけど、ソロを譜面に起こしてちょっとしたプロが吹いても決して同じようなグルーヴは生まれないのではないかと思います。
フレーズの感じとか何かに強烈に似ていると思ったらメイシオ・パーカーのソロでした。
まあ当たり前といえば当たり前なんですけど。
終わったあとの誰かのツイートで「オーサカ=モノレールは国宝」というのを見かけましたが、そろそろ世界遺産に認定されてもいいくらいのレヴェルだと思います。
こんなバンドが日本にいることをみんなもっと自慢した方がいいと思うよ。
で、その翌日の昼間に日高屋で野菜タンメン食べてたんですけど、食べながらレジのところで店員2人が話をしていたのを聞くともなしに聞いていた訳です。
店員A(日本人男性、店長もしくは責任者風)と店員B(中国語なまりのバイトの若い女性)が話しており、店員Aの方がBの方になんか仕事のやり方の注意をする、どっちかといえば怒り気味で、という感じでした。
そういうの裏でやってくれよさすがに女の子もカッコ悪いでしょう、とかオレはタンメン喰いながら思ってた訳です。
ちなみにタンメンの上に乗ってる野菜炒めを7割程度先に食べてから麺に取りかかる派ですけどそんなことはどうでもいいですか。
店員Bの方は怒られてんのをうなだれる感じで聞いていたんですけど、やがてどんどん重い感じになっていって、とうとう泣きが入りはじめてしまったのです。
オイ店長さんよ、だから言わんこっちゃねえって、さすがに客前で泣かしたらあかんでしょう、と心の中だけでつぶやきながらようやく麺に差し掛かろうかとしていた感じでした。
ちなみに野菜ラーメンにコーンが入っているのが許せないタチなんですけどそんなこともどうでもいいですよね。
店員Aも参ったなみたいな感じになって沈黙になって、さらに空気が重くなってしまったところで店員Aの方から「次はしっかりやってよ。じゃあもう持ち場に戻って」的な言葉が発せられ、店員Aは厨房の方に去っていったのです。
これも関係ないですけど勝手なオレ採点でいうと、日高屋は野菜タンメンが「値段のわりには割とうまくてヴォリュームもある」レベルで、しょうゆラーメンは「安いだけのことはある」レベルです。
レジには店員Bだけが残されていまだ下を向いて泣いています。
無情にも清算をする客が来て伝票出すもんだから店員Bは泣き顔と泣き声のままで、カタコトに近い日本語で、ありがとうございますとかレジ業務しています。
あと、ついでで言いますけど、とんこつラーメンは最悪レベルです。
これではダシに使われた豚も浮かばれないというレベルなんですけどそれもどうでもいいですよね。
清算の客が去るとまた店員Bはその場でしくしく泣いています。
泣きながらでもいいからもっと器下げたりしてキリキリ動くべきなんちゃうのと心ないことを思いながらオレはアホづらで麺を咀嚼していた感じです。
ところで野菜タンメンを調子に乗って大盛りにすると腹パンパンで動けなくなるので要注意ですよ。
するとやがて店員Bの泣きは徐々に大きくなっていって、号泣手前くらいまでボロボロな感じになったと思ったら、突然泣きじゃくりながら店を飛び出していったのです。
オレは麺をリフトアップした箸を宙に浮かせたままで、入り口から走り去っていく店員Bを再びアホづらなまま目で追いかけたのでした。
いや、オチとか何にも無くてただそれだけの話です。
その後レジに誰もいなくなった土曜昼下がりの日高屋の客全員が、なんとも言えないしょっぱい気持ちを共有したというだけの話です。
日高屋の制服のままどこかに走り去っていった店員Bがその後どうなったのかは知りません。
その時オレの頭に浮かんでいたのは、店員Bの生まれ故郷であるかも知れない良くある中国の地方都市の風景で、オレの脳内で勝手にひどく殺風景に作られたそれは、ここからすごく遠い場所にあるよなあ、走って帰れる距離じゃないよなあ、と思ったのでした。
いや、実際中国は行ったこと無いですけどね。
徹頭徹尾どうでもいい話をダラダラとすみませんでした。
それで、あの、色々批判的なこと書きましたけど、トータルで考えると日高屋さんオレは結構好きです。
ウチの近所に日高屋と双璧をなす安売りラーメン・チェーンの幸◯苑というのと安い中華チェーンの東◯っていうのがあるんですけど、この◯楽苑と◯秀ってのに比べたら全然マシです。
今度はまずこの幸楽◯を一刀両断にしてみたいと思います。
どうでもいですけど猛烈に野菜タンメンが食べたくなってきたんですけど。
では遅くなりましたが
今週のFunk 裏 Recommendの音源紹介です。
「誰やねん」なマイナー・テナー奏者のバディー・テリーさん。
デビューはPrestigeから1967年、『Electric Soul』というアルバムでした。
こんな感じ。
Buddy Terry - Everything Is Everything
ぬるま湯につかりながら昆布茶飲むみたいなこのユルさがたまりません。
翌1968年にもPrestigeから『Natural Soul』というアルバム出してますがこっちは少しだけシリアスさが増した感じでしょうか。
Prestigeとはアルバム2枚であえなく見きり付けられたらしく、その後はサイドマンでちょこちょこ録音を残すのみ。
1971年にMainstreamから『Awareness』で3年ぶりのリーダー作を出します。
Buddy Terry - Awareness In Babylon
新主流派〜スピリチュアル風味も入ったカッコいいジャズ・ファンクですね。
スタンリー・カウエル、エムトゥーメとかメンバーもすごい。
続く72年のアルバム『Pure Dynamite』になるとスピリチュアル度合いが増して、どろどろジャズ成分も加わってきます。
Buddy Terry - Baba Hengates
こっちにもウディー・ショウ、エディー・ヘンダーソン、アイアート、スタンリー・クラーク、ケニー・バロンとか参加で超豪華。
で、今回紹介したアルバム『Lean On Him』に続くわけなんですけど、結論から言えばマイナーすぎて誰もYouTubeにあげてなかったです。
自分で上げろやとおっしゃいますが、時間がかかる上に怒られる可能性もあるので、そんな簡単な話じゃないのです。
というわけで申し訳ありませんが気になる人は
こちらで試聴してみてください。
このCD、リーダーの知名度を考えると売れるワケないんだけど、当時相当空気読めなかった人(オレ)が自分の趣味だけでリイシューしてしまった、という珍品でございます。
今ある在庫が無くなったら2度とCDでリイシューされることは無いだろうと思いますので良かったらぜひ。
Mainstreamレーベルについてはいつかどこかでまとめをやりたいなあ。
すっかり長くなりましたがこの辺で。
また頑張ります。