2013年1月24日木曜日

2013/1/24のFunk 裏 Recommend

まいど。

ひとりで歩きながらしゃべっている人、というのは誰しもときどき見かけるもんだと思うんですが、昨日見かけたおじさんは、まるで誰かと電話でしゃべっているような体(てい)でひとりで歩きながらしゃべっている人、でした。
なかなか興味深かったですねぇ。

最初はマイク付のイヤホンで手を使わずに電話しながら歩いてるんだろうと思ったんですけど、よく見たら耳に何もついていませんでした。

「はいはい。(間)了解です。(間)あー、村井さん。(間)すいませんちょっと納期の件でご迷惑おかけします。(間)はい。了解しました、必ずお届けしますので。」
こんな感じ。
営業がご担当のようです。

村井さんが誰かは知りませんが、もしかしたら天国とつながっている電話だったのかも知れない、と思いました。
それはそれでスピリチュアルだなあ、と。
そして、あの(間)のあいだには何が聴こえているのだろうと思いました。

その後おじさんはパチンコ屋に消えていきました。
しかし天国みたいなところにも納期が存在するんですね。




存在するといえばこちらも昨日、最近通っている歯医者さんに於いて、若い女性歯科助手さんに歯石取りをしてもらってたのですが、あのグイと接近される密着感の中でオレの頭部にふわっと接触している優しげな物体が存在しており、この物体はいったい何なのだろうと、そしてオレの心に芽生えたこのモヤモヤした感情はいったい何なのだろうと、ガリガリやられながら考えていたわけです。

振り返って確認することができないだけにどんどん気になってくるというアレです。
ものすごく近くにあるのに触れることができない禁断の存在です。
最終的にこれは「つちのこ」とか「妖精」と同じような伝説上の存在がオレと歯科助手さんのあいだに存在しているのだと考えることにしました。

ウソですけどね。

ちなみに近所にたくさんの歯医者さんがある中で事前にインターネットで調べて、「女性スタッフさんがかわいい人が多い」という書き込みのあった歯医者さんに決めました。
いったいそれの何を非難されるいわれがあるというのでしょう。



前書き終了。


それでは本日のFunk 裏 Recommend。
元コラムはこちら

とりあえずこの無反省すぎるジャケ写をよく見ていただきたく大きくしてみました。


修学旅行のスナップ写真ちゃうからね。
緊張感ゼロにもほどがありますからね。
しかも関係ない友人が写り込んでるわけやからね。

改めて自分は今後もピースサインして写真に写ったりなんか絶対にしないと心に誓いました。
なんでピースサインってこんなに人間を軽く見せてしまうんだろう。

音楽の方はこんな感じです。
悪くない。
ふざけすぎたあとの、まじめで甘酸っぱい方の青春のにおい。

Brothers Unlimited - Got To Get Over


もうひとつもTighten Up系ソウル。
悪くない。
こんな曲ばかり入ったコンピがあれば即買って夜の高速走りながら泣きじゃくりたい。

Brothers Unlimited - Take Me Back


ファンク・ナンバーも、いちおう。
ファズなギターが決め手です。
この当時特に南部のギタリストはジミヘンの影響大きかったんだろうね、と確認しました。

Brothers Unlimited - What We Need Is Harmony

あと、関係ないですが、Brothers Unlimitedで検索してたらこんな映像も出てきたので貼っておきますね。
確かにBrothers Unlimitedですけど。


1stマリオって今どこ行けばできるの?



以上でした。

本当はBlogなんて書いてる場合ではない状況が裏で進みつつあるのですが、それを考えないふりしてお届けしました。
また来週頑張ります。

2013年1月18日金曜日

2013/1/17のFunk 裏 Recommend

まいど。

ヤマザキのランチパックで「どて焼き風」というのが発売されたのを知って、我々の知らない日常の裏側で非常識の領域が徐々に侵犯されている、という気がした今日この頃です。

朝起きてメチャクチャ腹が減っているが食べ物は食パンと昨夜の残りのどて焼きしかない、というシチュエーションであったとしても、それを挟んで食べようとは決して考えないでしょう。
そもそもどて焼きなんて居酒屋くらいでしか見ないからね。

だからきっとこのアイディアはいつもそのことばかり考えてるヤマザキの中の人が居酒屋のメニューみて思いついたとしか思えないんですけど、きっとその人は居酒屋のメニューのあれこれをひととおり自分の頭の中でランチパック化して検討してるのだと思うのです。

なんこつ唐揚げランチパック、茄子の一本漬けランチパック、もろきゅうランチパック、たこわさランチパック、チャンジャランチパック、ミミガーランチパック、みたいな感じで。

今、たこわさのあたりでリバースしそうになりました。
でもトーストしたらうまいかもね。



では今回のFunk 裏 Recommendに参ります。

しかしながら紹介したアルバムの音源がほとんどYouTubeに上がってないみたいなので、同じ時期のライヴ映像とかでごまかすつもりです。

まずはデビュー盤リリース時のTV初登場映像より。
そのデビュー盤の冒頭に収められていた曲。

Mandrill - Mandrill (Live, '71)

東海岸で白黒混合バンドというのもちょっと珍しいかもですね。
しかしこの人たちはなんでもできて器用。

ちなみにバンド名のゆえんは、類人猿の中でも特徴的な顔と家族単位でのサル社会ができている種類だから、とのことです。

Mandrill - Got It All (Live, '73)

Soul Trainの映像ですね。
上半身裸でつば広の黒い帽子をかぶってテナー・サックスを吹く、という芸(ゲイ?)ができるのはこのリチャード・ウィルソンさんだけかも知れませんね。

続いていちばん売れた3枚目のアルバムから。

Mandrill - Two Sisters Of Mystery (from Just Outside of Town, '73)


ジャケでも上半身はだか。
蚊に喰われまくり。



という感じで、本日短めで失礼しようと思っております。
やらなあかんこと山積みなのでございます。

また次回頑張ります。


2013年1月17日木曜日

続き

まいど。

大雪の翌日の朝にヤクルトおばさんが自転車ですっ転んで積んであったヤクルトがそこらじゅうに散乱してちょっとした渋滞が起きていておばさんは雪の中必死でヤクルトを拾い集めていた、という事務所の女子の目撃談があまりにも哀しかった今日この頃ですが、いかがお過ごしでしょうか。
所長さんそういう時は力ずくでも止めてあげてください。

さてエド・ブランドさんの続きを書くと言いながら放置しておりました。
テレビでダイオウイカ観てるヒマがあったら早く書けと我ながら思います。


パザント・ブラザーズのプロデューサー、アレンジャー、楽曲提供者だったエド・ブランドさんはシカゴ生まれ。
クラシック音楽の教育を受けてオーケストラの楽譜もかけたそうです。
しかし人種差別の残っていたシカゴの音楽シーンに嫌気がさして60年にNYへ移住。
すぐにそこでも仕事にありつきます。

イイ人なブラントさんはシカゴの同輩のNYでの仕事も世話してやったりしたそうで、当時シカゴから東海岸へ出てきて仕事が無かったサン・ラー楽団もブラントさんのおかげでこんな仕事にありついたそうです。

Sun Ra and The Blues Project - Batman Theme ('66)


そう、サン・ラーのカタログの中でも珍盤で有名なバットマンのLP。
クレジットでは演奏者はDan and Daleって名前になってますが、実際はサン・ラー楽団のコア・メンバーと、ブラッド、スウェット&ティアーズを結成する前のアル・クーパーが在籍したブルース・プロジェクトのメンバーによる演奏だとされています。

これをお膳立てしたのがブラントさん。
ちなみにバットマンのテーマってニール・ヘフティ作曲って知ってた?
ヘフティさんはカウント・ベイシー楽団黄金期にたくさんの楽曲を提供したので有名な人です。

あとは60年代中盤にライオネル・ハンプトン楽団でやった仕事も大事。
この曲とか。

Lionel Hampton and His Inner Circle of Jazz - Greasy Greens ('67)


67年でこのサウンドだもんなあ。
しかもライオネル・ハンプトンなんて大御所に8ビートやらせるという。

大御所と言えばこのアルバムもプロデュース、作曲など全面的にブランドさんの作品と言えるもの。

Dizzy Gillespie - Stomped & Wasted (from Soul & Salvation, '69)


昔このアルバムCD化しましたよ。

あとはこれまたシカゴのフィル・アップチャーチのMilestoneデビュー盤のアレンジャーとか。

Phil Upchurch - Feeling Blue ('68)


サックス隊にジョン・ギルモア(ts)とかパット・パトリック(bs)とかサン・ラー軍団が参加してるのもシカゴつながりですね。

しかしこういう安っぽいジャズ・ファンク書かせたら天才的ですね。
馬鹿にしてるんじゃなくて、ジャズとR&Bの境目を積極的に取り払っていくような、すごく重要な役割をブランドさんは果たしたのではと思っています。

ブランドさん、この頃にはVanguardという昔からある名門レーベルに参加、ジャズ系を中心にプロデュース作を多く生み出します。
70年代のVanguardではエルヴィン・ジョーンズとかクラーク・テリーとかのアルバム手がけてますが、印象深いのはこれとか。

Bunky Green - Ali Theme / I Write The Songs (from Visions, '78)


どこかで聴いたメロディだなあ、と思ってたら猪木ボンバイエだった、というワケです。
こんなカッコいいクロスオーヴァーになるとはね。
ちなみにギターは若き日のハイラム・ブロックさんです。


というわけでポップ・ミュージックの黎明期である60年代にジャズとR&Bの垣根を取り去った上で、それをポップなフォーマットに落とし込んだブランドさんはジャズ・ファンク愛好家のオレとしてはかなりの重要人物なワケです。

こういう人の活躍によって、70年代のフュージョンとかクロスオーヴァーとかが生まれたと言っても良いのではと思います。
それはひいてはレア・グルーヴの起源のひとつと言っても良いかもしれませんね。



以上、今日はちょっとマジメな感じですいません。
また頑張ります。


2013年1月11日金曜日

2013/1/10のFunk 裏 Recommend

まいど。

約10日ぶりくらいの更新ですいません。
すっかり年が明けてしまいましたが、何とか生きております。


正月の実家では妹夫婦も交えて焼肉するのが近年の恒例になってるんですけど、今年ふと思いついたのがいまさらハマッている例の柚子胡椒のことでした。
焼肉に柚子胡椒乗っけて食べたらうまいんちゃうの、と考えて親に聞いたら冷蔵庫に柚子胡椒があるというではありませんか。
それも瓶詰めの結構立派なやつが。

それで焼肉に塩コショウして柚子胡椒乗っけて食べるというのを試みたんですけど、これが強力に旨かったです。
もう調子に乗ってニヤニヤ笑いながら全ての肉に大量に柚子胡椒を乗っけていただきまして、それはそれでたいへん満足だったんですけど、食後の片付けしてる時にナニゲに柚子胡椒のフタをしめたら賞味期限のところに、

2009.2

と書いてありました。
あッ、と思いました。
自分の胃のあたりを思わず見つめました。

2009...2010...2011...2012...ってぷるぷる震えながら指折り数えましたよ、この4年弱という歳月を。
オレ、2009年はこんなことやってたなあ、とか頭によぎりさえしました。

実家の食いもんは食べる前に全て賞味期限をチェックしろ。という鉄則はアタマに叩き込んであったはずなんですけど、正月ボケでイかれてた模様です。

もちろん翌日は腸がこわれたかのような下痢でしたよ。

下痢と言えば僕の場合まず思い出すのは殺人風車と呼ばれたプロレスラーのゲーリー・オブライトさんです。
お正月気分を吹き飛ばす滝のようなゲーリーを想像しながらこちらの映像でもお楽しみください。



以上、今日の前書きでした。
皆様も実家の冷蔵庫にはくれぐれもご注意ください。





では本日のFunk 裏 Recommendに参ります。
今週からしばらくはブラザー物で攻めさせていただきます。

パザント・ブラザーズはかなりカッコいいと思うんですけど、インスト中心なせいかあんまり知名度も無くて勿体ない。
車の中で聴いててアガるようなカッコいいファンク無いの〜、と常々つぶやいている貴兄にはたいへんオススメです。

兄弟がプロデューサーのエド・ブランドさんと組んで最初のシングルだったのがこちら。
69年産です。

The Pazant Brothers - Skunk Juice


ひとりでたいへんなことやらされているトロンボーン君が哀れで仕方ないのですが、相当ファンキィなナンバーです。
譜面を見た瞬間凍り付いたトロンボーン君が目に浮かぶようです。

続いてストリート臭むんむんなこちら。

The Pazant Brothers - A Gritty Nitty


なんかすごくニューヨーク的。
譜面見てホッとしてるトロンボーン君が目に浮かぶようです。

続いて有名なファンキィ・ナンバーを独自のアレンジで。
ちょっとビックリするアレンジです。
さすがのエド・ブランド・クオリティ。

The Pazant Brothers - Work Song


ニューオーリンズ的なセカンドビートの導入がミソですね。
トロンボーン君はやっぱり過酷なフレーズ吹かされてます。

あとはヒップホップ・ネタで有名なこちら。
73年なのでグッと洗練されてます。



どうやら哀れなトロンボーン君はクビになった模様。
有名なヒップホップの方はこんな感じ

後半のアルバム『Loose And Juicy』の方も最高ですよ。
オリジナルLPはこんな濃いジャケ。


このAce/BGPのコンピを買えばパザント・ブラザーズはもう完璧な感じです。

で、気に入った人は同じくBGPから未発表ライヴが出てるので、そっちも相当オススメです。
ごめんこっちは映像無かったわ。



ほんとはエド・ブランドのこともう少し書きたかったんですけど、貼付けし過ぎでページが重くなってしょうがないのでいったん終わります。
次のエントリに続く。