2013年7月26日金曜日

2013/7/25のFunk 裏 Recommend

まいど。

<今週の体調不良>
なぜだか原因不明の湿疹が全身に発生しておりまして、しんどくはないのですがひたすら痒いという試練の時を迎えており、集中力が散漫なゆえ今日はもろもろあっさりで失礼いたします。
しかし股間が痒いのだけはアレがまんしきれないですね。



今週のFunk 裏 Recommend
今週はポエッツ・オブ・リズムをお届けしました。
意外とみんな知らないだろと思ってたけどもしかしたらオレが思ってる以上にみんな知ってるのかも知れないです。
オレなんて最初聴いたときは結構びりびり来ましたけどね。

Daptoneみたいなオレオレ的なレーベルがリリースしちゃうんだからやっぱりポエッツは並のファンク・バンドじゃ全然なかったってことだと思います。

The Poets Of Rhythm - Funky Runthrough Pt. 1 & 2

どうしても耳が行っちうドラムはマックス・ヴィッセンフィールドさん。
ギターのヤン・ヴィッセンフィールドさんの兄弟です。
ヴィッセンフィールドを英語に置き換えるとホワイトフィールドになるってことですね。
このジャケは昔Shadow Recordってところから出てたファースト+シングルのコンピ作品のジャケです。

The Poets Of Rhythm - Practice What You Preach


ヴォーカルはいまいちパンチ無いですけど、アレンジとかはよく練られてると思う。
続いて2001年のセカンドから。

The Poets Of Rhythm - Guiding Resolution (from Discern/Define, 2001)


この辺になるとストレートなファンクはもういいや、オレたち同じことばっかやってても仕方ないから前に進まないと。って意識がありありと感じられます。
アフリカはじめワールド・ファンクの要素を取り入れたうえで、それを自分のフィルターを通してどうアウトプットするか、みたいな貪欲なチャレンジがあります。

その後コア・メンバーだったボリスさんの脱退によりポエッツ・オブ・リズムの活動は休止、そしてヴィッセンフィールド兄弟を中心としたホワイトフィールド・ブラザーズへと進化します。

こちら2002年のファースト・アルバムから。

The Whitefield Brothers - Weiya (from In The Raw, 2002)


もはやあの頃の無反省なファンクはカケラもなくて、生演奏からサンプリング/エディット中心の音楽に変わってきてはいるものの、ファンクのキモの部分を抜き出して加工するときのアイディアと語彙の豊富さはオソロしい深さです。

さらにヤンさんがポエッツのキーボーディストのトーマスさんと組んだ別名義ユニットとか。

Karl Hector & The Malcouns - Rush Hour (from Sahara Swing, 2008)



何度も言いますがこの人たちのエラいところは、
いくらウケてるとしても同じことばっかりやっててはしょうがない。
たとえそれが冒険であっても音楽を先に前進させないと音楽自体がダメになってしまう、
というスタンス。

それはたとえ前進した物が売れようが売れるまいが自分がカッコいいと思う物を作り続ける、という姿勢であって、それは現代ファンク・シーンを含む多くの現代音楽シーンにとっていちばん足りないものかも知れないですね。


では今週もありがとうございました。
また来週頑張りますね。

2013年7月18日木曜日

2013/7/18のFunk 裏 Recommend

まいど。

<今週のクレーム>
2009年に購入したマイルス・デイヴィスの71枚組BOXセット、当時の価格で26000円くらいしたやつのなかの『Get Up With It』の中身のディスクが『Agharta』であることに4年越しで気付いた今日この頃です。

ちなみに『Agharta』のほうにも問題なく『Agharta』のディスクが入っておりましたので、オレの『Get Up With It』に入っているはずだった『Get Up With It』のディスクは中国かどっかの工場で余って捨てられたか、もしくは誰かが手にしたBOXセットの『Agharta』のなかに間違えていれられていることと思います。

というわけで後者にまんいちの望みを託して、もし誰か私の買った『Agharta』のなかに『Get Up With It』のディスクが入ってて交換したいと思っていた、という方がいらっしゃいましたらご連絡いただければさいわいです。
また、『Agharta』の盤だけ欲しいという奇特な方がいらっしゃいましたらぜひ500円くらいで買い取ってください。
それで『Get Up With It』の中古CDでも買うようにします。

つうかこのBOXセットもはや中古盤屋に売ることさえできないということがいちばん腹立つ。
そして4年もそれに気付かなかった自分にも腹立つ。
おまけにマイルスの6角形のグラサンもなんか腹立つ。
SONY(米)テメェこのやろう。


<今週の推薦盤>
今週もいろいろと無駄にCD買いましたが、そのなかでも良かったものを。

ボビー・ウーマックさんが1967年から79年までにリリースしたシングルを全部まとめましたという2枚組が相当良かったです。
骨太な男心としなやかなソングスピリット、みたいなものが溢れておりました。
こういう人の作品はアルバム単位で聴くよりもシングル追った方が身に付くような気がしますね。
発売元の英Charly社が尊敬できない会社であることを除けば素晴らしいコンピかと。



ラヴァーズロックの名盤の初リイシューもよかったです。
シャロン・フォレスターさんによる74年のデビュー・アルバム。
ガーリーなハイトーン・ヴォイスはややスウィートすぎるきらいもありますが、ちょっと甘いものつまみたいときなんかは最高にマッチしますね。
女性が聴くともっといいかも知れないです。




<今週のグルメ>
最近スーパーでよく見かける「枝豆の漬物」というのをいまさら購入してみましたが、あれ最高ですね。
久しぶりに誰か止めて〜状態になりました。

今まで居酒屋行って「とりあえず枝豆と漬物盛り合わせ」とか頼んでたのが合体した感じで、夏のビールにはこれと冷や奴があれば最強かもね。と思ったんですが、じゃあそれも合体させて豆腐の漬物ってあればイケるんじゃないかと思いました。
もしくは枝豆豆腐の漬物とか。
そういえば枝豆豆腐とわさび豆腐もこの季節いいよね。


今週のFunk 裏 Recommend
Daptoneに次いでTruth And Soulという予想どおりの展開で恐縮です。
むかし取引していた時は相当グダグダな感じの人たちでしたが、最近は順調に続いているようで何よりです。

ほんと今年出たこのレディ(Lady)という新人デュオ物にはけっこうシビれましたよ。



アー写どんだけいかついねん。
なんかこの久々に味わう蹂躙されるかもってワクワクするドM的な気持ち。
デコに「肉」って書いてあったら即死だったよ。


で、今日のはリー・フィールズ。
まずは最近のPVからです。



このPV初めて観たけど70年代の黒人映画風でいいですね。
2000年代に入ってからのアルバムはシャロン・ジョーンズとかと同様、ファンク度をぐっと下げてミッド〜スロウなソウル・ナンバーを聴かせる風潮になってきており、それはそれで悪くないのですが、ファンクが良いという方にはやっぱりこの79年作がオススメです。



まあ確かにJBそっくりだけど、あれだけのスターなのでスタイルのフォロワーなんてそれこそ当時は山のようにいたわけで、そのなかで個性をみつけて楽しむのが面白いと思われます。

ちなみにこの黄色いバラの画像はオリジナルLPのジャケット。
こちらのジャケを忠実に再現した日本盤CDも発売されております。

こういうリイシューもさかんにやってるところがT&Sのまた良いところなんですけど、こちらも最近出てすげーいいって思ったのがゲットー・ブラザーズのアルバムの再発でした。



NYのストリート・ギャングだったプエルトリコ移民の子供達によるアルバムですけど、こういう音楽何ていうのかね。
ラテン・フォーク?ラテン・アシッド・ソウル?みたいな。





では今日はこのへんで。
また来週頑張ります。


2013年7月12日金曜日

2013/7/11のFunk 裏 Recommend

まいど。

暑くて夜ぐっすり眠れなくて日中ずっと眠くて気付くとうとうと寝落ちしてるようなありさまで能率もモチベーションもまったく上がらないという嫌な季節ですがみなさまはお元気でしょうか。

困ったことに暑いせいで奴の動きが活発になっております。
言葉に出すのもおぞましい奴(G)のことです。

数日前にアパートの部屋の入り口ドアのわきに死骸を発見しました。
もしかしたらオレの部屋に侵入して、鬼のように仕掛けてあるコンバットの類いのひとつを喰らって、逃げる際にこうなりやがったのかしめしめと思いましたが、自分の部屋に侵入されていることを考えるのは相当おぞましかったので深く考えないようにしていました。

そしたら今朝起きたら、同じような死骸が部屋のトイレの前に落ちていました。
例によって朝から10分くらい呆然と立ちすくんで、その後暗澹とした気分で処理しました。
そしてさっき家を出るときにバルサンを焚いて出てきました。
今日部屋に帰るのがどれほどいやな気分かおわかりでしょうか。




では一日遅れましたが今週のFunk 裏 Recommendの音源紹介をします。
もう暑さとGのせいですこぶるモチベーション低いのでサラッとでお許しください。

まずはシュガーマン3さんから。
2002年のアルバム『Pure Cane Sugar』の冒頭の曲です。

The Sugarman 3 - Funky So-And-So

宿便飛び出しましたか?
あれは気持ちいいもんですね。

続いてDescoレーベルから出ていた前作セカンドのタイトル曲。

Sugarman 3 - Soul Donkey (from Soul Donkey, 2000)


このジャケ好きすぎる。
なんてったってタイトルがソウル・ロバだかんね。
Donkeyって英語には「巨根」って意味もあるそうですが。
この時期はさらに無礼講な感じでスバラシイですね。
Desco盤はもう廃盤ですが、Daptoneが出し直しているはずです。

最新作からも良かったら。

Sugarman 3 - Rudy's Intervention (from What The World Needs Now, 2013)

最新作はあんまり話題になんなかったですけど、はっちゃけたファンクが減ってオトナな感じのメロディアスな曲が増えていてワルくなかったす。

左から新しい順です。


その他のDaptoneのインスト・バンドも紹介しておきます。
まずはザ・ブードス・バンド。

The Budos Band - Mark Of The Unnamed (from Budos Band III, 2010)

この曲なんかはモロにムラトゥ・アスタトゥケ流儀ですね。
こんなバンドも世界中探しても他にいないです。



続いてメナハン・ストリート・バンド。
Daptoneのなかでも比較的新しいバンドで、傘下のDunhumレーベルからのリリース。

Menahan Street Band - The Crossing (from The Crossing, 2012)

Cadetのリチャード・エヴァンスさんとドロシー・アシュビーさんの伝統が受け継がれているような気がしますね。
ヒップホップのバックトラックにすぐできそうなところが良いです。



それ以外の単発ものも。
だいたいが90年代の名盤のリイシューです。
いちばん右のマイティ・インペリアルズとかオススメします。




以上でした。
今日はほんとに30分くらいで書けた。
手抜きに違いないです。
来週また頑張ります。

2013年7月4日木曜日

2013/7/4のFunk 裏 Recommend

まいど。

どうでもいいですけど、数年に一度ペースでやってくる自分的レゲエ・ブームに絶賛取り憑かれ中なのであります。

もう目が覚めているあいだは常にロックステディを聴いていたい、バックビートに揺られていたいという状態で、夜な夜なネットで中古CDを買いあさったりしております。
極上のサウンドシステムでルーツ・レゲエを聴き続けていられるなら、もはや残りの人生それだけでも構わない。とさえ思わせるような麻薬的な甘美さがありますね、レゲエって。

きっかけは自分のiPhoneに入ってた『The Harder They Come』をなにげなく聴いたことなんですけど、ずっと昔に青春18切符でひとり日本じゅうをぐるぐる電車旅行してたときにあのアルバムをずーーっとCDウォークマンで聴いていたので、今では聴いた瞬間に旅に出たいアドレナリンが噴出して涙腺が決壊するようになりました。

ちなみにその旅ん時にほかに持っていってたCDが忘れもしないザ・ファーサイドのファーストとリー・コニッツの『The Real Lee Konitz』とガル=カエターノの『Domingo』と「One Nation Under The Groove」がはいったファンカデリックのアルバムで、その5枚を何度もかわりばんこに聴きながら永遠に終わるともしれない車窓の風景をぼんやりと見つめていたのを思い出します。
ビバ青春。


というわけでこのすごい本を買おうかどうしようか絶賛迷い中。
百科事典くらいの厚みがあるからさ。





では本日のFunk 裏 Recommendです。

そもそも古い盤を中心に紹介していって、いずれネタに詰まったらファンクの新録物を紹介すればいいや。なんて考えていたこのコラムですが、ついに新録物シリーズに入ってしまったのはネタに困ったわけでもなく、これも無理してやってる「話のつながり重視」で考えると、もはやこの方向に進むほか無かったから。というのが実情です。

アフロつながりでマイブームのジャマイカに飛んでホーン物紹介するのも悪くないと思いましたが、それはもうコラムのコンセプトからちょっとかけ離れすぎなので諦めました。

その流れでダップトーンその壱です。
シャロン・ジョーンズさんのデビューアルバムから、冒頭のイカしたファンクをお聴きください。

Sharon Jones & The Dap Kings - Get A Thing On My Mind (from Dap Dippin' With, 2002)

続いてライヴの模様も。
Sharon Jones & The Dap Kings - Got To Be The Way It Is (Live)


ステージではシャロンさんが徹底的に下世話にサービスしまくるのがウケてる感じです。

シャロンさんのアルバムはデビュー作がいちばんファンク度的には高くって、最近のになるほど歌モノ・ソウルが多くなってきます。
もちろん歌モノも悪くないけど、ファンク好きはファーストから聴き始めた方がいいかもね。

しかしデビュー盤の日本盤が発売された時点でなんとしても来日公演させておくべきだったな。
そうすれば日本のシーンも多少は変わってただろうに。
誰だふがいない担当者は。



↑いちばん右の奴が発売延期になってしまった新作です。
シャロンさん早く良くなりますように。


続いてチャールズ・ブラッドリーさんも。
Charles Bradley - The World (Is Going Up On Flames)

決して上手いとは言えない歌唱ではありますが、それを補ってあまりある味わいとにじみ出る深い年輪みたいなものに耳が吸い寄せられますね。
歌を歌いたいというシンプルな根源欲求のようなものがヒシと伝わるのもいいです。

ブラッドリーさんの発売はDaptone傘下のDunham Recordsからで、バックを務めるのはDunhamのハウス・バンドであるメナハン・ストリート・バンド。
プロデュースはダップキングスのメンバーでもあるトーマス・ブレネックさんです。



ジ・インプレッションズの新シングルはこことかで試聴できます。
いずれアルバムも出るんじゃないかと。
Daptoneからはほかにもクラシックなスタイルのゴスペル・グループの作品とかも出てますよ。
来週はインスト・バンド編をお届けしますので。

また頑張ります。