2013年11月28日木曜日

2013/11/28のFunk 裏 Recommend

まいど。

先週神保町に行ったときにようやく日高屋でタンメン食べられてホッとしたわけなんですけど、そのとき隣でラーメン喰ってた親父が結構なツワモノで、個人的に心の中で胡椒先輩って名付けたんですけど、ラーメン食べるときに右手に持った箸で麺をリフトアップするじゃないですか、その掲げた状態で左手に持った黒胡椒を麺の上にどっさりかけてから口に放り込む、という行為を繰り返しておりまして、胡椒好きの自分としてはなかなか斬新で刺激的な食べ方だと思いつつ、これ黒胡椒だからできるんであって、白胡椒だと無理だよな、とか考えてた今日この頃ですがみなさまいかがお過ごしだったでしょうか。

関係ないですけど、餃子あるじゃないですか。
あれ店で食べるときに普通の餃子のタレで食べるんじゃなくって、テーブルに備えてある黒胡椒をちょっと大きめの小皿に死ぬほどたっぷり入れて、その上に同じく備え付けのお酢をひたひたな感じでかけたもの、をツケだれとして食べると、スパイシーな大人の味覚になってかなりウマいです。
ということを以前赤坂の中華の名店「眠眠」で教えてもらいました。

以上、胡椒あるあるでした。
やっぱり白胡椒だと無理ですからね。
さらに関係ないですけど、「眠眠」の茄子カレー丼(裏メニュー)は今こうして思い出しただけでもプルプル手が震えてくるほど衝撃的な美味さです。






今週のFunk 裏 Recommend

今週はヒューバート・ロウズさん。
ハービー・マンさんをもう1週やるという野望はあえなく却下されました。

妹のデブラ・ロウズさんの歌がカッコいいレア・グルーヴ・クラシックが入った80年作の『Family』って赤ちゃんジャケのやつにしようか相当迷いましたが、最終的にはグラント・グリーンさんの笑顔に勝てませんでした。
他にもロウズさんのリーダー作はCTIに山ほどあるのにこれを選んだ理由は推して知るべしというところです。

Grant Green with Hubert Laws - The Main Attraction

このくつろぎ度はかなりいい湯加減だと思います。
ジャム・セッションにしてはしっかりしてるデイヴ・マシューズのアレンジも効果的。
ロウズさんのフルートは端正で知的な感じですけど、濃厚なグリーンさんのギターとコルトレーン・マナーなブレッカーさんのテナーとのコントラストの妙を楽しむべきかと。

できればグリーンさんのギターをもっとフィーチャーして欲しかったですけど、しかし何でCTI/Kuduにこの1枚しか吹込まなかったのかな、グリーンさんは。

Grant Green with Hubert Laws - Creature

こちらはねっとりであっさりなラストのブルース・ナンバー。
60年代初頭のグリーンさんのBlue Noteセッションを思い出すようですけど、その頃とスタイルは結構変わってますね。
グリーンさんは60年代のブランク以降の方が力強いです。

ちなみにリズム隊は、ドン・グロルニック(key)、ウィル・リー(b)、アンディ・ニューマークという面々。
ニューマークさんは後期スライ・アンド・ザ・ファミリーストーンのドラマーでもあった人ですね。

どうせだから迷ってたロウズさんの人気曲も貼付けときますね。

Hubert Laws - Family (from "Family" 1980)

モンド・グロッソさんがカヴァーされていましたので、ある年代の人にはウルウル来る感じかもしれません。
あとは60年代のAtlantic時代も悪くないです。
お友達のチック・コリアさんが決まって参加しています。




以上、すいませんが今週も締切多しなのであっさり気味で失礼します。
また来週お会いできることを。
ところでだれか一緒に眠眠行かない?
ドラゴン炒飯が・・・


2013年11月21日木曜日

2013/11/21のFunk 裏 Recommend

まいど。

麺とソースに改良を加えたという最近のカップ焼きそばUFOの特筆すべきうまさについて事務所で話していたのですが、結果、実際の焼きそばとカップ焼きそばはまったく別の食べ物であり、その総合的なうまさやあの麺がボソボソする感じの食感、食べてる時の興奮度・幸福度、時折無性に食べたくなる度、横で他人が食ってるときのうらやましさ度、部屋にそのニオイが充満したときの堪えがたい誘惑度、で考えたときにしばしば実際の焼きそばさえ凌駕しているのではないか、という結論にいたった今日この頃ですがみなさまいかがお過ごしでしょうか。

少なくとも立ち食いソバとかマックのハンバーガーなんか食ってるくらいだったら焼きそばUFO食ってる方が断然しあわせだと思うのですが。
というわけで先日新発売になったとんこつ味のUFOを試そうか試すまいか、いつもコンビニで逡巡するオレがいるのでした。
UFO大好きだし豚骨ラーメンも大好物だけど、とんこつUFO食ってガッカリするのは嫌だよね。



今週のFunk 裏 Recommend

フルート・ファンクと来て先週のデヴィッド・ニューマンから今週のハービー・マンの流れが予測できていた、という人がもしいたら一杯奢りたいという気分です。
何を隠そう最初にジャズ・ファンク的な音楽に目覚めたのも学生の頃にハービー・マンの『Memphis Underground』のCDを買ったのがきっかけでしたので、マン氏の作品にはそれなりの思い入れがあります。

そのCDを買ったのは地元にタワーレコードがはじめてできたばかりの頃で、まだCDのプラケースがボール紙の縦長の箱に入っていた時代でした。
当時のタワーレコードはまだアメリカ盤のCDしか取り扱っていない時期で、アメリカから直輸入されてきたCDの箱がずらりと並ぶ店内は、商品にまとわりついた異国の匂いで充満しており、地方都市の貧乏学生だったオレにとっては店に入っただけでアタマがクラクラするみたいな、とてつもなくヒップでアメリカな場所だったのです。

バイトして稼いだ小銭を握りしめてはCDを物色しに行ってたわけですが、当時は今のようなキャプションとかは一切商品についていなかったし試聴サービスなんてものは皆無だったので、まさに当て物状態で、家に飛んで帰ってボール紙の箱を開けてCDラジカセのプレイボタンを押して、当たりだった場合の喜びたるや部屋で小躍りするくらいのレベルだったわけです。

当然死ぬほど繰り返し聴くし、アーティストにだって愛着湧くよね。
アメリカからやってきたボール紙の空箱は自宅に持ち帰ってもなお、実にアメリカ的な異国の匂いを放っており、生活そのものにまみれた小キタナい実家の部屋が、その異質な存在のせいでいつもとほんの少し違って見えるほどだったわけです(一時はそれらの空き箱までアホみたいに大事に保管していました)。


昔話はそんなところにして1曲目から行きましょう。
ソウル・ビート・母ちゃんです。

Herbie Mann - (Gimme Some Of That Good Old) Soul Beat Momma

こういうビート何ていうんだろ。
ファンクでないことは確かですが、ジャズ・ロックであるとしてもこんな乱暴なビートで吹いた人はあとにも先にもいないかも。

1972年のNYジャズ・フェスティヴァルの実況中継盤でありまして、フェスであるからそれなりの観客数なのは分かるんですけど、この盛り上がり方はなんかちょっと想像できないですね。
だって歌も踊りも無しなうえに薄毛のオッサンがフルート吹いてるだけだかんね。

もしかすると『Push Push』ってアルバムのマッチョなジャケなんか見ると、女性的にはそれなりにセクシャルな存在に見えたのかも知れないですけど。
これな。


どうみてもゲイ人ぽいですけどね。
この身体のクネり方といい。

ちなみにこのLP『Hold On, I'm Comin'』のオリジナル盤のジャケットは変形特殊ジャケになっておりまして、1枚目のジャケに窓が開いてて後ろの面のマン氏の写真が除き見れるようになってるんですけど、この窓枠みたいな細い線が切れていないジャケットはまず見かけません。

次行きます。

Herbie Mann - Hold On, I'm Comin' (Live)

もちろんサム&デイヴのヒット曲のカヴァーです。
マン氏は69年にわざわざメンフィスのスタジオまで行って南部的なR&Bフィーリングを取り入れた大ヒット作「Memphis Underground」を出す訳ですけど、ここからタイトル曲とともにヒットしたのがこのカヴァー。

その「Memphis Underground」もこのライヴ盤でやってるんですけど、YouTubeには見当たらなかったので有名なスタジオ盤からお聴きくださいませ。

Herbie Mann - Memphis Underground (from "Memphis Underground" 1969)

こちらにはロイ・エアーズさん、ラリー・コリエルさんも参加しております。
途中で狂ったようなギターが聞こえてくるのがソニー・シャーロックさん。

ジャズに8ビートを取り入れる、という試みはオルガン・ソウル・ジャズ界やイージーリスニング的なジャズ界からじわじわ取り入れ始められて、60年代後半にはそれほど珍しくなくなってきたわけですけど、69年にヤング・ホルト・アンリミテッドの「Soulful Strut」とかヒュー・マセケラの「Grazing in the Grass」とかがヒットしていよいよ本格的になりだして、それがのちのフュージョンとかインスト・ファンクの源流のひとつになったんだと思うのですが、同じ年に大ヒットしたこのアルバムもかなり重要な役割を果たしていたと思うのです。
ハービー・マンなめんなよというわけです。

個人的には60年代はじめの「Comin' Home Baby」のヒットから70年代初頭のジャズ・ファンク期にいたるマン氏の動きは、いささか先物買い的な商売っけは感じるにせよ、その新人発掘の才能も含めて、かなり興味深いし再注目すべきではないかと思うのですが、誰かオレにそういう記事書かせてくれないかな。
実はそれ以前にもボサノヴァやラテン音楽へのアプローチというのも先駆けてやっている人なので、マン氏の歩みを見るだけで50年代から70年代にかけてのジャズの裏歴史的な俯瞰ができると思いますね。

今日はノスタルジックな話とアカデミック(?)な話になってしまいましたが、マン氏の作品はレコードもCDもバカみたいに安くタタキ売られているので、ひそかに集めてマン汁を堪能してみるのもいいかと思います(下品ですいません)。



いちばん最後の奴は特に推薦盤でもないですけど、先週のデヴィッド・ニューマンとジャケの発想が同じだったので掲載してみました。
くじけそうな時に見ると元気が出るアホジャケですね。


では今日はこのへんで失礼します。
また来週頑張りますね。
もう1週マン氏の特集しちゃダメですか?

2013年11月14日木曜日

2013/11/14のFunk 裏 Recommned

まいど。

いつも新宿のレコ屋さんに行ったついでに寄る日高屋がずっと店内改装中でながらく日高屋のタンメンを食べられておらず、かなり身体がタンメンを欲しがっている気がする今日この頃ですがみなさまいかがお過ごしでしょうか。
何度も言いますがあの野菜たっぷりタンメン490円てかなり良心的だと思うのですが。

今日もいくつかの締切、という現実をクリアーできていない状況で、ここで無駄な時間を使っていると申し訳ない事情なので先に進めますね。


今週のFunk 裏 Recommend

予定どおり新企画に乗り換えできました。
ニューオーリンズの気配を残しながらフルート話に移行するあたり、我ながらいい流れじゃねぇのかコノヤロウと思ってるんですが、実際には今日のアルバムフルート曲は1曲しか入ってないので、フルート・ファンクでもなんでもないこじつけだったりします。

デヴィッド・ニューマン師匠はテナー・サックスがメインの人ですが、レイ・チャールズ楽団在籍時から時折フルートとかアルト・サックスを吹いて芸の幅広さを見せてくれます。
フルートの方は例えばカウント・ベイシー楽団にいたフランク・ウェスさんほど達人では無いと思いますが、テナーと同様端正な音色でソウルフルなパフォーマンスですね。

1年前にも貼付けたかも知れませんけど、レイ・チャールズ・ビッグバンドでブラジル公演を行った1963年のTV映像。
テナー・バトルやってるのですが、左側がニューマンさん、右側はなんとティナ・ブルックスさんって気付いてた?

Ray Charles Orchestra - Birth of The Band (in Brazil, 1963)

ティナ・ブルックスといえばBlue Noteに『True Brue』って幻の名盤的なアルバム残した伝説的なプレイヤーですね。
このソロもティナ節全開でたまりません。
動くティナ・ブルックスってこれ以外でも観れるのかな。

しかしレイ・チャールズって60年代以来こんなビッグバンドとコーラス(レイレッツ)引き連れてワールド・ツアーしてんだから人気のほどがうかがえるというところですよね。

さてでは今日のアルバム。
1曲目に入ってるカッコいいジャズ・ファンクからどうぞ。

David Newman - Missy

このジャケットのこと許しがたいって言いましたけど、1周回ってアリじゃない、というのは最近よくあるんですけど、1周回ってもやっぱりダメなのもあるよなあというくらいダメですね。
腰のガンホルダーにサックスというウェポンを忍ばすという誰得なアイディア。

誰もNG出さないところがすごいよね。
オレがレコード会社の人間で、デザイナーがこのデザイン持ってきたらきっとグーで殴ってますけど。

で、肝心のフルートが出てくる「Yes We Can」ですが、例によってYouTube上には存在しませんでした。
すいません自分でアップすればいいんですが、このレコードLPしか持ってなくてさらにめんどくさいので早々に心折れました。
こちらで試聴願います。

何曲かで参加してるホーン・セクションにはフランク・ウェスさん、アーニー・ロイヤルさん、チャールズ・フォークスさんといった元カウント・ベイシーな人たちの顔も。
先日亡くなったウェスさんですが、「フルートはあいつたいしたことねえな」とか思いながらスタジオの隅で観てたのでは、とか思いを馳せてしまいますね。
ウェスさんはまぎれもなくジャズ・フルートのパイオニアというべき人でしたので。

このままではあまりにもダサダサなので前にも貼付けたニューマン師のフルートが堪能できるこちらの曲を。

David Newman - Joel's Domain


今日のアルバムはこないだ1,000円で国内盤化されたばかりなので、よかったらどうぞ。
輸入盤だとなぜかディジー・ガレスピーとカップリングで売られているという投げやり度。



来週もフルート・ファンクの世界お届けします。
頑張りますので、引き続きのご愛顧よろしくお願いします。


2013年11月7日木曜日

2013/11/7のFunk 裏 Recommend

まいど。

話題のガリガリ君のシチュー味食べてみたけど、さすがにすり潰した芋がアイスに入ってるのにはげんなりした今日この頃ですが皆様いかがお過ごしでしょうか。

あの表皮の部分はミルク味でおいしかったですけど、じゃあ普通のミルクアイスでいいじゃんという意見には全面賛成です。
あと関係ないですけど最近コンビニとかでよく見かけるきな粉味のチョコというのがお気に入りです。
おばあちゃんのこと思い出すよね。

食べもののお話だと、結構以前にこのブログで何度かネタにしてた、事務所の近所にできたラーメン屋の話を覚えておられるでしょうか。
そうです、熱視線ラーメンとか言ってたアレです。
去年の9月くらいにオープンしたんですけどぜんぜん客が入らなくて、今年の春とか夏とかに店名を変な名前に変えてリニューアルしまして、そのうち行きますとか言ってたんですが、

つぶれました。

すいませんあれ以来いちども行く機会がないあいだに残念なことに。
休業と貼り紙がしてあるのでもしかしたら奇跡の復活があるのかもしれませんが、再開したら今度は必ず行きますね。




今週のFunk 裏 Recommend

取り上げるものが凄まじいマイナー加減になってきたので、ほんとにそろそろ終わりますニューオーリンズ特集。
持ってるCD紹介してるだけなんですけど、なんでこうなっちゃったんだろ。

今週はボビー・ラヴさんでした。
基本的にV発音はヴ表記で書いてるんですけど、なぜかLOVEだけはラブと書きたい青春真っ盛りな今日この頃です。

では最初のナンバーから。

Bobby McLaughlin - Funky Birthday

コード進行というものを一切考えなかったらしいインスタントなファンクですけど、こういうヤクザなフルートは玉乱好物です。
あんまりNOぽくはないですけどね。

ちなみにボビーさんはアラン・トゥーサンのシー・セイント・スタジオから自分のマスターテープを持ち出して管理していたそうですけど、カネも払わずにテープを持ち出せたのは通常ありえないことで、オレがアランがマブダチだったからだよ、とボビーさんいわく。
でもアランは他のミュージシャンにしていたような小狡いマネをするのにも疲れてたんじゃないかな、と語っています。

NOのライナーノートとかを読んでいくと、ミーターズの末期しかり、ツーさんの暗黒面には何度も遭遇するんですけど、その辺はツーさんのパートナーでスタジオの共同運営者だったマーシャル・シホーンって白人が悪い奴だったのかも、とも考えますね。
シホーンってただのビジネスマンだし。


さて次の曲、と思ったんですけど、YouTubeにはこれ以上曲がアップされておりませんでした。
たいへん申し訳ありません。
ということでこちらのリンクで試聴してみてください。


ボビー・ラヴさん含め、今回のFunky Funky New OrleansシリーズではFunky Delicacies/Tuff City社のCDにずいぶんお世話になりました。

『Funky Funky New Orleans』というコンピシリーズは人気で第5集まで発売されておりますが、Amazonではいずれも廃盤扱い。
でもブックオフとかだと100円で売ってる可能性が高いので、みかけたらぜひ救出してあげてください。

Tuff City社は実はアメリカのマフィア的な人たちが趣味と道楽で運営しているという話をどこかで聞いたことがある気がするのですが、ウソかほんとかわかりません。
まあそうだとしてもニクめないですね。
というわけで、来週からは新企画に移る予定です。




ロバード・グラスパーとか、グレゴリー・ポーターとか、最近の話題の新譜の感想でも書こうと思ってましたが、例によって優先順が低いので次回以降に回します。
また来週頑張ります。