2013年12月26日木曜日

2013/12/26のFunk 裏 Recommend

まいど。
いやはや師走ですよ。
来年3月発売予定のとあるプロジェクトがいよいよ切羽詰まってきておりまして、のんびりBlog書いてる暇もありませんのですいませんがしばらくはサービス精神希薄な内容でお届けすることをお許しください。

今週の訃報はユセフ・ラティーフさん。
先々週取り上げたばっかりだったので驚きました。
それにしても意外とみんな騒がないのでそんなもんかと。
普通のジャズ・ファンはあんまり聴かないもんなあ。



オーボエを演奏する72年のユセフさん。
ピアノはケニー・バロンさん。
アルバム『The Gentle Giant』とほぼ同じメンバーと思われます。
この機にぜひ。

そしてこれ以上ワイの連載がデスブログ状態になりませんように・・・。






今週のFunk 裏 Recommend

今週はハロルド・アレキサンダーさん。
レア・グルーヴ・ファン以外にはほぼ無名と思われるカルト・プレイヤーですが、なんとなく愛好者は多いと思われ。

プレイの方は大胆で破天荒、今風に言えば炎上商法的ですが、このファースト・アルバムに寄せられた長い自筆ライナーなんか読むと、まじめでストイックで礼儀正しい、理想に燃える好青年だったんだというのが分かります。

では問題の「フルート吹きながら怒る人」ファンクをどうぞ。

Harold Alexander - Mama Soul

このインパクト!
サンプリングとかファンク系コンピとかにも多用されている名演であります。

ドラムはプリティ先輩ことバーナード・パーディさん、ベースはリチャード・デイヴィスさん、エレピはニール・クリーキーさん。
クリーキーさんはプーチョ・バンドからの盟友って感じですね。
クリーキーさんもまた知られざる才人なのですが。

続いてカッコ良く走り出したと思ったら後半我慢しきれず暴走してしまうこちら。

Harold Alexander - Clean Up


この「乱れる」って感じの暴れ方がいいですよね。
いつもはクールなイケメン先輩が飲みすぎると暴君に、って感じの。

ソプラノ・サックスによるこちらもレア・グルーヴ・クラシックな感じです。

Harold Alexander - Tite Rope


リチャード・デイヴィスがベースだと明らかにプリティ先輩が叩きにくそうな顔してる。
このベースってベーシスト的にはどうなんでしょうか。


もう一枚のFlying Dutchman盤であるモントルー・ジャズフェスでのライヴ盤からこちらも。

Harold Alexander - Watermelon Man (from Are You Ready?, 1972)

このアルバムが未CD化なんてどうかしてるよまったく(怒)。
ぜひオレにやらせてくださいSONYさま(懇願)。





Amazonにもカタログ2枚しか無いうえに1枚は廃盤状態というかわいそうな感じだったのでジョン・パットンさん(に参加している)カタログも加えてみました。


最後は竹中直人さんの「笑いながら怒る人」でお別れしましょう。




来週はウェブ更新はお正月休みでございます。
再来週またお会いしましょう。

それではみなさまよいお年を。
2013年もいろいろとありがとうございました。
来年も頑張ります。

2013年12月19日木曜日

2013/12/19のFunk 裏 Recommend

まいど。

世界中のジャズ・リスナーがR.I.P.ホレス・シルヴァーだった今週ですが、その後の誤報報道を聞くに、こういう未確認情報の流布は犯罪級のあやまちだなと思った今週でした。
いったい世界中の何万人が無駄なSNS書き込みとか無駄なYouTube検索とか無駄なWiki検索とかやったと思てるねん。
だいいちまだ健在な人に失礼すぎ。
ソースであるイギリスのジャズ雑誌の編集長は都知事みたいに辞職すべき。

そしてみんなR.I.P.もいいけれど、ぜひ生きてるうちにそれなりの形でリスペクトの表現をしてあげてください。
ホレス・シルヴァーがメジャー契約切られていた80年代にやってた自主レーベルであるSilvetoの作品なんてなにひとつリイシューもされてないんだよ。







今週のFunk 裏 Recommend

というわけでまだご健在のジョー・トーマスさんリスペクトで記事書いてみました。
B級B級ってさんざん書いたけど、心の底から褒め言葉ですからね。
あとフルート特集をするにあたって当初ジョー・トーマスさんのことすっかり頭から抜けてたのは内緒ですからね。
自分でCDリイシューしておきながら。

あと関係ないですけど清原番長日記ばりに一人称「ワイ」をはじめて使ってみてなんだか嬉しかったです。
一人称だけで人柄がなんとなく表現できる言語っていいですよね。

では例の「第九」カヴァーから。
ジャケの横顔のなんという暑苦しさ。

Joe Thomas - Joyful Joyful

ベートーベン作曲かとおもいきやちゃっかり作曲クレジットには自分の名前を書いちゃってるところがワイらしさがにじみます。
ギターはデヴィッド・スピノザさん、ベースはゴードン・エドワーズさん、テナーサックス・ソロはホーン隊で参加のセルダン・パウエルさんかと思われます。

続いてスライ&ザ・ファミリー・ストーンのカヴァー。
横顔はさらにアップに。

Joe Thomas - Thank You

エッジが立ったいいファンク。
LPのB面にあたるこちらはオルガンに旧知の相棒であるジグ・チェイスさんを迎えたコンボ編成。
ギターのジミー・ポンダーさんが巧者ぶりを発揮しています。

最後に噴飯物のこちらを。
シャツのボタンが取れかけ?

Joe Thomas - Dr. Ritota


まさにクレイジー・ケン・バンド的な世界なんですけど。
どういう気持ちになったらこういう曲が書けるのか教えて欲しいです。
リフをつけるバリトン・サックスは心の中で「パパパヤ〜」といいながら吹いてるに違いない。

トーマスさんはこのアルバムのあとも何枚かGroove Merchant/LRCに作品を残してますが、わりとディスコ的に毒されたジャズ・ファンク多しなので、個人的にはあんまりおススメしません。
できれば遡って、The Joe Thomas Group名義の『Comin Home』とか、『Is The Ebony Godfather』あたりをお試しください。

Joe Thomas - Chitlins And Cuchifritos (from Is The Ebony Godfather, 1970)


曲名が「豚のモツ煮込みと角切り豚肉の衣揚げ」だからね。
イカしてます。


最後のやつはローダ・スコット・バンド時代のやつ。
かなりの廃盤ですが、オルガン・ジャズ好きは見つけたら買っとくべき。

以上で失礼しますね。
また来週頑張ります。








2013年12月12日木曜日

2013/12/12のFunk 裏 Recommend

まいど。

昨日スーパーで見かけた残念な図。





















どう見ても不良在庫処理でした。
赤城乳業さんちょっとやり過ぎちゃいましたかね。
となりの『あずき大福味』は普通の値段でした。



今週のFunk 裏 Recommend
今更ながら「ムキ出し」と「ムキーッ」がかけてあったのって誰も気付かないよね。
すいませんが本日も年末大忙しにつき簡略化して試聴リンクだけでお届けします。

ユセフ・ラティーフさんは57年の『Before Down』(Verve)とか61年の『Eastern Sounds』(Moosville/Prestige)とか、時代時代に人気作を残してる人ですけど、60年代のImpulse!期以降は作品は多いけどこれといった人気盤がないのかな。
今日の一枚なんてかなりオススメですけど。

冒頭のジャズ・ファンクから。

Yusef Lateef - Nubian Lady

最高のクール・ダウン瞑想系ジャズ・ファンクですね。
レス・マッキャン『Layers』にも通じるチルアウト感覚?フェンダーローズ浮遊感覚?がたまりません。
ヌビアン、というのはエジプトはヌビア地方のヌビア人のことです。

こちらもチルな感じ。

Yusef Lateef - African Song

ジャケも渋くていいよね〜。
「Jungle Plum」ってジャズ・ファンクも聴いていただきたかったですがYouTubeにありませんでした。

代わりにテナーで超カッコいいのぶちかましてるこちらの曲を。

Yusef Lateef - Live Humble (from The Diverse of Yusef Lateef, 1970)

この時期のAtlanticジャズ・ファンクのなかでも最強の1曲です。

ユセフさんはカタログ多いので全部把握するのたいへんですが、時代ごとの面白みとか作品ごとのコンセプトがあったりして、いわゆる凡作の類いの少ない人だと思います。


でもこのアルバム『The Gentle Giant』の関連作品でほんとにヤバいのは、ロイ・メリウェザーってピアニストがこのアルバムにインスパイアされたと思しきライヴ盤その名も『Nubian Lady』です。
別のライヴ盤(同日録音)では「Jungle Plum」もやってますね。




以上、作成時間20分でお届けしました。
よかったらまた覗いてください。
来週も頑張ります。






2013年12月5日木曜日

2013/12/05のFunk 裏 Recommend

まいど。

すいませんが時間が無いので早速本題で。

今週のFunk 裏 Recommend

今週はジェレミー・スタイグさんでした。
俺的には70年代ジャズ・ロック〜ジャズ・ファンクの隠れ飛び道具的な捨て置けない人。
ディスコグラフィーはこちら

今日の一枚はSolid StateとかUnited ArtistsとかCapitalでプロデュースしていたソニー・レスター・プロデュースの作品で、レスターのGroove Merchantレーベルから2枚組で出てたもんのCD化ですが、アルバムの前半はCapitol盤『Energy』とおんなじ内容なのでダブり購入にお気をつけ下さい。
このへんのソニー・レスター作品はジミー・マグリフのとかもそうですけど、権利関係入り交じってて良く分かりません。

ではその「Energy」から。

Jeremy Steig - Energy

ヤン・ハマー(el-p)、ジーン・パーラ(b)、ドン・アライアス(ds, perc)というリズム隊はそんなに有名じゃないですけど、もうかなりキててアグレッシヴでプログレッシヴでテクニッシャンという強力さ。
特にマイルス・バンドでパーカッションしか叩いていないドン・アライアンスしか知らない人にはこの人のドラミングもかなりイケてることご存じないかもしれない。

続いて個人的なアルバムのハイライト曲。
前半、ベースのラテン風のオスティナートに乗ってとてつもなくカッコいいメロディが飛び出します。

Jeremy Steig - Come With Me

以上でした。
輸入盤CD出てたみたいだけどすでに廃盤みたいなので、気になる人は今のうちに買っておいた方が良いと思われ。
LP2枚分入ってるのでお得感あります。

別のアルバムのも1曲どうぞ。

Jeremy Steig - Monium (from Monium, 1974)


こちらのアルバムはエディー・ゴメス(b)、マーティ・モレル(ds)という当時のビル・エヴァンス・バンドの2人。
ジャケのイラストはスタイグさん自筆です。

多分ですけどスタイグさんはエディー・ゴメスさんと古くからの友人だと思われます。
一時期はスタイグ・アンド・ザ・セイターズというジャズ・ロック・バンドも組んでいたし、最近まで一緒に録音する仲のようですので。
エヴァンスとのVerve盤もゴメスさんの取り持ちなのかも知れないですね。

もう1曲。
こっちはたぶんまだCD化されていないです。
Columbia盤はまだこういうのいっぱい残ってるからね。

Jeremy Steig - King Tut Strut (from Temple of Birth, 1975)



あと、ついでにスタイグさんは入ってないんですけど、バックバンドつながりということでストーン・アライアンスもちょっとお試しください。
つい最近CD化されましたのでお求めやすい状況になっております。

Stone Alliance - Sweetie Pie (from Stone Alliance, 1976)

70年代のグロスマンさん(白熊)の壮絶さはもっと評価されるべきと思う・・・




今日はたいへんあっさりですいませんが!