2014年2月20日木曜日

2014/2/20のFunk 裏 Recommend

まいど。

来月発売の発行物の制作もほぼヤマ場を超えましたので、昨夜はロイ・ハーグローブさんのビッグバンド公演を鑑賞して参りました。
ブルーノートさんでビッグバンドものを観るのは初めてだったんですが、もうめちゃ楽しかったですね。
2時間超えでたっぷり楽しめました。

ロイさんは初めて観ましたけど、思ってたよりずいぶん小柄でびっくり。
RHファクターではバリバリのストリートなファンク〜ヒップホップをやられておりますが、ビッグバンドはいたってオーソドックスというかモダン・ジャズ的。
スウィングするジャズ・ビッグバンドの魅力を実に分かりやすいやり方で伝える公演でした。

もうちょっとロイさんのトランペットが聴きたかったけどな。



今週のFunk 裏 Recommend

こうしてキーボードたたいている今この瞬間も「こってり大盛りネギ追加」が食べたくて仕方が無いこの症状を病(やまい)と呼ばずしてなんと呼ぶか。
あのネギが京都産の九条ネギではなくて偽装だなんて報道もありましたが、そんなことでこってりラーメンの人気は一ミリたりとも揺るいだりしないと確信しております。


というわけでたまにはシリアスなジャズ物もいいではないですか。
スピリチュアル・ジャズの世界では最高級のお宝盤とされる一枚。
デトロイトのドラマー、ロイ・ブルックスがもっとも過激だった時代の記録です。
赤と緑のクリスマス・カラーですが、内容はそんなにハッピーでは決してありません。

ではまず1曲目から。
16分もありますので全部聴いてられない人は最初のアルト・サックス(ソニー・フォーチュンさん)のソロくらいまで頑張ってみてください。
実に凛々しく溌剌としたソロです。

Roy Brooks and The Artistic Truth - M'Jumbe

確かにドロドロしていてヘヴィーで胃にもたれますけど、胃にもどこにもたまりもしないカスカスの音楽聴くくらいならガツンとこういうの聴いた方が腹が持つということです。
いかに腹持ちが良いか、ってすごく大事。
それにこの独特の黒くて危険な雰囲気を今の誰が再現できる?

上の画像はLPの裏ジャケット。
LPは再発盤が出ておりますが、オリジナルは10万円前後で取引される超レア盤です。

もう1曲はエディー・ジェファーソン参加のヴォーカル曲。
こちらも13分ほどありますが、前後半に分かれていて、特に後半が聴きどころかな。

Roy Brooks And The Artistic Truth - Enoness (Part. 1 & 2)


エディー・ジェファーソンは正統派ビバップ・ヴォーカリストという印象が強い人ですが、この時代にはこんな人も意識が強いバンドに参加していたのが興味深いですね。

後半のヴォーカルというかポエトリーはブラックローズ嬢。
アジテーションのような熱演にあわせてバックも過熱します。
ファンクへの衝動を孕んだようなドラムがカッコ良い。

ロイ・ブルックスさんでファンクといえば70年のアルバム『The Free Slave』(Muse)の1曲目が抜群にカッコいいのですが、YouTubeに無かったので良かったらどこかで聴いてみてください。

ジ・アーティスティック・トゥルースでは同じIm-Hotepレーベルから『Black Survival』(74年)をリリース、次いで日本のBaystateからもライヴ盤を1枚出しております。
ロイさんは75年に地元デトロイトに戻ってしまうので、その時点でこのバンドの活動もいったん落ち着いた、というところでしょうか。



ではまた来週頑張りますね。
来週はちょっとした発行物の告知もさせていただく予定です。





2014年2月13日木曜日

2014/2/13のFunk 裏 Recommend

まいど。

去年からシコシコやってる書き物仕事がようやく大詰めなうえに年度末とも重なってもはや狂騒的な感じなので今日もずいぶんあっさりした感じでお届けすることをお許しください。

もうひとふんばりしてこれが終わればハワイで休暇。

ウソです。
最近ありもしない妄想のなかに逃げ込む時間が多くなりました。
ウソって言うのが早いよね。



今週のFunk 裏 Recommend
デトロイト、Tribeレーベル特集2時間目。
今日はトランペットのマーカス・ベルグレイヴさん。
レーベル首領のウェンデル・ハリソンさんやフィル・ラネリンさんよりかは多少知名度高いでしょうか。

今日のアルバム、ずいぶん久しぶりに聴いたんですけど、いやはやインディ作品とは思えない充実、好内容なアルバムですね。
曲よし、展開よし、アレンジよし、プレイよし、ジャケ意味フだけどまあよし、という感じ。
ミュージシャンの人たちにはヒントになる部分がいろいろあるのではと思うのですが。

では1曲目から。
宇宙旅行におでかけください。

Marcus Belgrave - Space Odyssey

フレディ・ハバードの「Red Clay」にインスピレーション受けた的な曲想ですけど、そっちよりカッコいいかもですね。
チープなハリボテ然とした宇宙的演出が逆にレア・グルーヴ感高めてます。
ここでノコギリ使いだすロイ・ブルックスはさすが。

続いてアルバムの2曲目。
前半は高速4ビートのPart. I。
こっちもいいですけど、2:22くらいからのジャズ・ファンクなPart. IIをぜひ。

Marcus Belgrave - Glue Fingers Part I & II


コード進行的にもイイ曲だと思うんですが。
学生に戻ってこんな曲カヴァーするバンドやりたいわ。
こういう8小節の反復ベースラインって大好物。

もう1曲タイトル・トラックを。
こちらはモーダルな曲。
アレンジも重厚で良い。



以上。
こちらのアルバムは紙ジャケット仕様で発売中
輸入盤ではのちに再発された方のおどろおどろしいジャケットの方で発売されておりますが、中身は同じです。

気に入った方は、デトロイト・エクスペリメントとかトライブの再結成盤などもお試しになってはいかがでしょうか。

それではまた来週頑張ります。
みなさまもインフルエンザとか気をつけてお元気で。


2014年2月6日木曜日

2014/2/6のFunk 裏 Recommend

まいど。

去年に続いて恵方巻ムーブメントに攻め込まれてる感ハンパ無かった今週ですが皆様いかがお過ごしでしょうか。
でも平和でいいことですね。



今日のFunk 裏 Recommend

デトロイト特集二日目はTribeレーベルもの。
フィル・ラネリンさんのセカンド?サード?アルバムです。
今でもオリジナル・レコードは結構高いです。

さんざんディスクガイドとかに出てる奴なのでなんかジャケ見ただけで食傷気味になってる人いる気がしますけど、やっぱり『Vibes From The Tribe』のインパクトは何度聴いてもすげぇと思う訳で。

Phil Ranelin - Vibes From The Tribe

ちょっと短いのが残念なくらい。
重いドラムもいいですね。

続いて2曲目のファンク物。

Phil Ranelin - Sounds From The Village

テナー・サックスはウェンデル・ハリソンさん。
ハンク・クロフォード・バンド仕込みなのでこういうソウル・テイストはお手の物という感じです。

アルバムのB面は「He The One We All Know」という全1曲で、デトロイトのアート・アンサンブル・オブ・シカゴとかいわれたグリオット・ギャラクシーと共演、なかなかプログレッシブでアヴァンギャルドな雰囲気でこちらも悪くないです。
それはYouTubeに無かったのですいません。

このCD、2回くらい発売されてて輸入盤でも出てるはずなんですけど廃盤でお高いですね。
でも中古屋だと1,200円くらいだと思いますので探してみてください。
あと、Tribeレーベルの全カタログもむかし酔狂な人が全部CD化してるそうなのでよろしければ探してみてください。


以上、前代未聞の短さでお届けしました。
来週はいっぱい書きます。
たぶん。