TwitterのTLに流れるチャック・ブラウンさん逝去のニュースを横目で見ながらコレを書いております。
ワシントンDCという都市を舞台にゴーゴーというファンクのいちジャンルを作り出したカッコいい人でしたね。
しかしアメリカという国は都市それぞれで独自の音楽文化があって実にオモロいですね。
ファンクだけみてもニュー・オーリンズ・ファンクとかベイ・エリア・ファンクとかミネアポリス・ファンクとか。
日本で考えると、阿波踊りとか津軽三味線とか佐渡おけさとか大阪ベイ・ブルースがそれに当たる感じでしょうか。
最後のは冗談ですけどね。
70年代後半から怒濤の快進撃となったゴーゴー時代のアルバムはあんまり聴いてませんが、まだチャック・ブラウン&ザ・ソウル・サーチャーズと名乗る前のソウル・サーチャーズ時代のアルバム2枚はファンク〜レア・グルーヴ・ファンにとってはマストですよ。
これは74年のセカンド。
The Soul Searchers - Blow Your Whistle
メチャかっこええんやけどなんかほんのちょっとだけ足りない感を感じさせるサウンドですね。
その足りないものを確かめるために何度も聴いてしまう、というタイプかも知れません。
ぜんぜん関係ないですけど、サブウェイのサンドイッチを食べるたびに、1個では微妙に足りない、でもフットロング(2個)は多すぎる、と悩むのを思い出しました。
あのサブウェイ問題みなさんはどう解決しているのでしょうか。
それでは本日のFunk 裏 Recommend。
Kudu3大サックスのトリはサンボーン先輩です。
前にも書きましたが70年代の先輩の客演物はほんとうに最高。
自分のリーダー作よりもむしろ客演の方がええんちゃうかというレベルです。
1曲目から。
Joe Beck - Star Fire
この画像は昔出てたアメリカ盤CDのジャケですが、アーティスト名もジョー・ベックから見事にベック&サンボーンに変えられて、例のジャケもまるで無かったことのように当然のごとく差し替えられております。
ベックさんが不憫に思われてなりませんね。
僕が持ってるのもこのCDですが、長らく2人の双頭リーダー作だと思ってました。
サンボーン先輩はコリコリした感じで実に楽しそうに吹いています。
食べ物に例えるならば、ヤングコーンみたいな感じです。
あのサラダに乗ってる缶詰のやつ。
我ながら言い得て妙な表現かと。
2曲目。
Joe Beck - Cactus
この曲、ハイラム・ブロックがカヴァーしてますが、ブレッカーBros.も演奏してるの知ってました? 以前買ったブート盤に入っていました。
というご指摘をサクブラ編集長からいただきました。
いえ、知りません。
リズム隊はウィル・リー(el-b)、クリス・パーカー(ds)、ドン・グロルニック(key)という編成。
安定感バッチリですね。
この曲はドン・グロルニックのペンです。
次の曲はLPには入っていない、CDオンリーの未発表曲。
この曲がいちばんファンキィなんちゃうの、という削った理由がわからん曲です。
Joe Beck - Spoons Theme
この時期のサンボーン先輩にもっと狂ったフリー・ジャズ・ファンクとかやって欲しかったなぁ。
この人の70年代のプレイには一縷の狂気みたいなもんが含まれてると思うのですが。
このアルバムのバンドがバッキングをつけたエスター・フィリップスの大ヒット曲もいいですよ。
ダイナ・ワシントンも歌った名曲のディスコ仕様ですが、ビリー・ホリデイが生きてたらこんな感じちゃうの、という最高な歌い回しです。
ビブラートがぷるぷる言うてます。
間奏部分の余計なアエギ声も熟女マニアにはたまらないでしょう。
ヤングコーンの短いソロもあります。
Esther Phillips - What A Diff'rence A Day Makes
ああ、いいなあ。
アメリカ音楽芸能の粋をみる思いです。
ディスコもこんなのばかりなら大歓迎なんですけどね。
エスターの歌の魅力は一度ハマるとスルメみたいに何度も噛んで反芻して楽しめますよ。
最後にジョー・ベックもヤングコーン先輩も揃って参加してるこんなのとか。
James Brown - Funky President
では今日はこのへんで。
あ、今日のエントリにはついにビリー・コブハムさんが登場しなかったなと残念な方、実は昨日5月16日が68才のお誕生日だったりします。
チャック・ブラウンさんが亡くなったのは昆布とハムがひとつになっためでたい日なのでありました。
ただいま大阪ベイ・ブルースが頭のなかでリピートされておりますが、また頑張ります。
「Hold Me Tight〜」という歌詞の部分、子供の頃は「ァホ〜みたい」だと思い込んでいました。
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