一昨日はアラン・トゥーサンさんのピアノ弾き語り独演会に行ってきました。
いやはや、何がアレって75歳とは思えぬ軽い身のこなし、締まったスタイル、30代みたいに聴こえる若々しい声、よどみない力強いピアノのタッチ、とツーさんの若さばかりが目につきました。
音楽ももちろん良かったですよ。
ツーさんの身体の中に絶え間なく色んな旋律が溢れているのがはっきりと分かります。
バラードを弾いていたと思ったらいつの間にか違う旋律に変わっていて、その旋律もまた別の旋律に塗りつぶされていく、という曲芸のような演奏もあったんですが、ともかくそういうスタイルやテンポやコードや歴史やらが混じりあったいろんな音楽全てがツーさんという肥沃な大地の中に息づいているのを感じました。
「Southern Nights」をナマで弾き語りで聴くとそりゃ泣くっちゅうねん。
あとはあの特有のグリッサント攻撃にニューオーリンズ音楽の秘密が隠されてるように思いましたね。
ニューオーリンズ的な流動する精神性のようなもの、とか。
その辺はまだ研究中です。
みっともなく肥えた、いかにも有名人の息子的なダメダメさを漂わせた息子さんがツアーに帯同していて、パーカッションで何曲か伴奏を付けるのですが、もう音も小さいうえにあってもなくても変わらない度合いが甚だしく、あれほど会場全体から「おまえはなんのためにそこにいる」というまとまった集合意志のようなものを感じたのは久しぶりでした。
下手カジュアルシートのいちばん上の列でひとりだったので、途中オナラし放題だったのは内緒です。
<今週のFunk 裏 Recommend>
今日の一枚ですけど、ずっと前から自分のiPodに入ってて繰り返し聴いてたんで、家にCDがあるものと思って2時間くらいかけて探しまくったんですけど出てこず、泣く泣くもう一枚買おうかと思ってふとiTunesみたら「購入したもの」リストの中に入ってて愕然としました。
なんでオレこんなアルバムMP3で買っちゃってるんだろうと。
ライナーノート読もうと思って探してたのにさあ、なんか持っててもぜんぜんうれしくないよね、MP3って。
そのくせ普段はCDリッピングだけして放置したりするんですが。
さてエディー・ボーさんです。
ボー・ディドリーさんとかボー・カーターさんとかジャズボー・コリンズさんとか、黒人音楽の世界にはボー系の人が多いですね。
とりあえずボーさんのイイ顔貼っとこう。
アフロにすきっ歯という最強の組み合わせですね。
では人気のフック・アンド・スリングから。
Eddie Bo - Hook And Sling
このガチャガチャした感じのドラムがたまらん。
この妙な空間活かしたスキマ感とかシンコペートのバネの強さとか、ちょっとジガブーさんにも似てますよね。
まあ「Cissy Strut」よりかはずいぶん知名度落ちるけど、ファンク強度では同じレヴェルのクラシックかと思います。
続いてNOミーツJB風なこちら。
Sonny Jones - Sissy Walk
これコラムの中でしれっとエディー・ボー作品であるかのように紹介してしまいましたが、じつはエディー・ボー・プロデュースのソニー・ジョーンズという人のシングルであることをのちに教わりました。
もう原稿出したあとだったから直すのあきらめたの。
続いてゴーゴーファンクなこのナンバー
Eddie Bo - If It's Good To You (It's Good For You)
こういうの好き。
普通思いつかないっす。
続いてセカンドラインのスーザフォンみたいなベースラインがいかにもなこちら。
Eddie Bo - Check Your Bucket
以上でした。
ボーさんのCDですが、軒並み入手困難です。
真ん中のやつはスペインの編集盤で、1955年から2007年までのベスト盤的なもの。
でもおいしい曲が抜けてるような気もしますが。
左の奴とかはCD高いですけど、前述のようなわけでiTunesでも買えます。
すいません、今日はあんまり無駄話書いてるとおこられる状況にありますので、このへんで失礼しますね。
また来週頑張ります。
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