2012年7月21日土曜日

2012/7/19のFunk 裏 Recommend

まいど。

更新遅れましてもごもご。
夜中のアイスをどうやってがまんしたらいいのか教えて欲しい今日この頃ですがみなさまこの暑い中いかがお過ごしでしょうか。

もっと瘠せたいと思っているにもかかわらず一日二本(個)ペースでアイスを消化してるんですけど、アレですよね、最近はコーラとかゼリーとか何でもカロリーゼロのがあるくせになんでアイスはゼロの無いんでしょうね。
カロリーゼロとか糖質ゼロのアイスがあったら遠慮無しにボリボリ食べるのに。


ぜんぜん関係ないですけどAmazonでガリガリ君検索すると、
「電卓 ブルー ガリガリ君」とか
「ガリガリ君 パズル 梨」とか
「ガリガリ君 パカッとせんぷうき」とか
「ガリガリ君 ひえひえシャンプー」とか
「ガリガリ君 にょっきりストラップ3」とか
色んな意味でやや暴走気味なガリガリ君が見れるの知ってました?




それでは本日のFunk 裏 Recommendです。
今日から新章であるシカゴ・ファンク編に突入してしまいました。


最初は名門Brunswickの箱バンであるウィリー・ヘンダーソンのダンス・アルバム。

いわばダン池田とニューブリードがレコード出したみたいな感じです。
古くて良く分からない人は無視してください。


ファンキー・チキンというのは腕を折り曲げて手羽みたいな感じにしてパタパタさせながら首をつきだしたりお尻を振ったりして踊る当時流行のダンス・スタイルの名前です。
なんだかんだいってブラック・ミュージックの歴史にはその折々のダンス・スタイルが深く関連していますよね。

そんな踊りを想像してもらえればこのダサイジャケの意味も分かってくるような。


Willie Henderson - Soulful Football

スライのフレーズをここまで堂々とパクっておきながらカヴァーでは無いと言い張るところがさすがウィリーさんです。
しかしジャケのおっさんはウエストくびれててうらやましい。

次の曲はオリジナル。

Willie Henderson - Off Into A Black Thing


素直にカッコいいですね。
「黒い方へ・・・」っていうタイトルもシブい。

次はタイトル・トラックですけど、

Willie Henderson - Funky Chicken Part. 1 & 2



まあガヤが多くて期待するほどじゃないって感じでしょうか。


このアルバム、Brunswickで出してるタイロン・デイヴィスの曲のインスト・カヴァーとか、要するに自社音源が多いんですが、どうやら歌のときに録ったトラックの使い回しみたいですね。
つまりカラオケってことです。
歌のパートはトロンボーンとかサックスがせつなく歌い上げるのです。


他の曲もパーティ系のダンサブルな曲がほとんどで、バラードとか湿っぽいの皆無なアルバムなのでファンキィなドライブとかにぴったりかと思います。
ファンキィなドライブと言うシチュエーションがどのようなものかは言っておきながら想像つきませんけど。






このスペイン産のリイシューはジャケが緑に塗りつぶされてオリジナルのイナタさが半減してますね。
オリジナルLPは田舎の民家の外壁みたいな黄土色しています。






以上で今週の音源紹介は終わりです。



ほんとはもう少しCadet続けたかったんですけど、CD化になってる作品があまりに少ないのとジャズ物が続き過ぎなのとで潔くやめました。
ホーンが入ってないのも多いし。

それで余計なことですが、現在奇跡的にCDになってるCadet作品でオススメのものを何点かご紹介してCadet編の締めくくりとさせていただこうと思っています。


まずはマリーナ・ショウの大名盤から。


Marlena Shaw - Woman Of The Ghetto (from The Spice Of LIfe, 1969)




この「ゲンゲゲゲゲンゲンゲンゲン〜」というフレーズが頭から離れなくなってきたらもうCadet検定4級くらい合格したようなもんです。


これはリチャード・エヴァンス&チャールズ・ステップニー・コンビが脇を固めたCadetを代表する名盤。

中盤の印象深いカリンバ・ソロはステップニー/モーリス・ホワイトとともにEW&Fに持ちこまれてカリンバ・プロダクションズという名前にまでつながっていきます。


マリーナ・ショウというシンガーはBlue Noteの「Who Is This Bitch, Anyway?」が有名ですけど、Blue Note以前にCadetでデビューしてて、2枚アルバム残してます。

これはアシュフォード&シンプソンの名曲「California Soul」のベスト・カヴァーも入ってる良いアルバム。


ロープライス500円だってさ。
オリジナルLPは1万円以上するのに。




そのチャールズ・ステップニーが神であるゆえんが良く分かるのがラムゼイ・ルイスのこれ。


Ramsey Lewis - Cry Baby Cry (from Mother Nature's Sun, 1969)

企画自体はビートルズのホワイト・アルバムをカヴァーする、というベタなものなんですが、ステップニーの比類なき音楽的想像力と演出力がパーフェクトに発揮された作品です。

ジャケット通りのイメージでそこに作られたおとぎの世界的な箱庭的幻想空間にはもはやビートルズの幻影はメロディ以外には残されていなくって、ツボをわきまえててサプライズに満ちててしかもファンキィなトラックのなかを、ラムゼイ・ルイスのいつもの通りのあの黒々として威厳と官能に満ちたピアノが闊歩します。

特にジャズ・ファンとかでラムゼイ・ルイスを三流ピアニスト扱いする人がいますけど、この人みたいに絶対的な文体持ってるスタイリストはあんまりいないです。

表現がアホですが、ごく普通の手順のセックスしかしてないのにこの人の場合はあとでめちゃくちゃウマいと言われたり印象に残ったりする、そういう感じです。
だからそっちに自信が無い男はラムゼイ・ルイスをいつまでも軽視し続けるのです。
オレいいこと言ったよね。




Chessを代表するアーティストのひとりが先日亡くなったエタ・ジェームズ。
60年代とか初期のヤツはなかなか濃厚なのでちょっとキビシいかと思いますが、70年代以降のヤツは相当にファンキィで彼女の歌のディープさが良く分かると思います。


Etta James -  You Give Me What I Want (from Come A Little Closer, 1974)

ロック・ファンとかでも聴けそうなサウンドですね。
しかし歌ウマいなあ。
ベースがチャック・レイニーでキーボードがラリー・ミゼル。



ジャズ・ピアノの大御所ですがレイ・ブライアントも60年代後半からは試行錯誤していた感じでこういう風なポップな作品も残しています。
ラムゼイ・ルイス風に売りたかったんだと思うんだけどイマイチ成功しなかった的な感じだとおもうんですが、このアルバムとか今聴くと音は最高です。

Ray Bryant - Land Of Make Blieve (from In The Cut, 1974)


ほんとは『Up Above The Rock』っていうアルバムの方がオススメなんだけど例によって廃盤みたい。




もうひとつのCadetの顔と言えばコーラス・グループのデルズなんですが、こちらはデルズ風に売りたかったんだと思うんだけどイマイチ成功しなかった的な感じパート2なグループ。


Shades Of Brown - Lie #2 (from S.O.B., 1970)

レア・グルーヴ的にはデルズよりこっちの方が楽しめるかもしれません。
シカゴのDusty GrooveがCD化してくれましたけどこちらも廃盤寸前。






Cadet Conceptではこんなんも。


Archie Whitewater - Cross Country (from Archie Whitewater, 1970)

フラワー・ムーヴメント的なサイケ・ロックとジャズを半ば強引に合体させてみたらこんな変な感じになりました、という感じの終末感漂うジャズ・ロック。
サンプリング・ソースの宝庫みたいに色んなアイディアが溢れてるアルバムです。
クリエイター向けかも。


以上でした。

いずれどこかでArgo/Cadetはちゃんとまとめます。
ある種のライフワークとして、誰も見ていないとしても。



ではまた来週頑張りますね。

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