2012年8月9日木曜日

2012/8/9のFunk 裏 Recommend

まいど。


先週のBlogでカレーうどんが食べたくなったので今週はきっちりカタを付けてきました。
真夏のカレーうどんは最高でしたね、こんな風に。


いただきますをしたらうどんにはすぐ行かず、まずはレンゲでカレー汁をすくって2、3くち汁だけでいただきます。
口のなかに広がるカレー汁の豊穣な味わい。

インド・ミーツ・ジャパニーズ in オレの口腔内的な状況で異文化同士ははじめ主張し合い、やがてひとつに調和してオレの舌をかわいがります。
まさにテンションからリラクゼーションへというエンターテイメントの基本通り。

何度も口にしているにもかかわらず、そして食べる前にこんな味だと想像しているにもかかわらず、いつもそれらを裏切るかのような新鮮さを感じさせられるのはオレだけでしょうか。
まるで懐かしい街を歩く時のように、あ、またこのやさしい世界に帰ってこれたんだ、とオレは心の中でつぶやくのです。


うまい。


この瞬間にオレ的なカレーうどん的エクスタシーは早くも最高潮を迎えます。
早漏だと言われようが、ウフフ我慢できなかったのね坊や、と言われようがこの瞬間がピークであることはゆるぎません。
カレーうどん的祝砲が心の中で高らかに打ち鳴らされ、カレーうどん的パレードは目抜き通りに差し掛かります。

それからわずかに震える手でレンゲをお箸にもちかえ、オレを待っていてくれたであろううどん先輩をやさしくリフトアップします。
うどん先輩はさながら金色(こんじき)の衣(ころも)をまといてカレーの野に降り立った救世主のごとくです。

うどん先輩はオレの口のなかで、ほどよい弾力、ほどよい太さ、のどごしのスムーズさ、カレー汁との抜群の相性のよさ、といったカレーうどん的世界の主人公たるポテンシャルを存分に発揮します。
この時点でカレーうどん的エクスタシーの第2波がさざなみのようにオレを包みます。

タマネギ、かしわ、といった脇役の存在もじゅうぶんに立場をわきまえていて見事でした。
細長くタテにスライスされたタマネギは時折うどん先輩に混ざってやんちゃなパフォーマンスで魅せますし、小さな鶏肉片はいかにも動物的な弾力と味わいでオレの狩猟本能と食欲を刺激してくるようです。

このそば屋はライスをタダで付けてくれるところも良かったです。
うどん先輩をちゅるちゅるやってる途中、一息ついたところでおもむろにライスを手に取り、やさしくそしてたっぷりとカレー汁をかけてレンゲのままライスをいただく。
さっきまで真っ白だった白米の地平を金色(こんじき)の恵みの雨で濡らすカレー汁という名の天使たち。

そこではうどん先輩では味わい尽くせなかった出汁のきいたカレー汁のアナザーサイドが白米という媒介の前にあらわになるのです。
ここで再び柔らかなカレーうどん的エクスタシーが平和な昼下がりのそば屋を祝福するように訪れます。

しかしカレーうどん的平和とはいつかサヨナラしなければいけない宿命が待っています。
うどん先輩とライスを食べきってしまったあと、カレー汁をどこまで飲むか、という永遠の、そして根源的な命題が、すでにオレ腹ぱんぱん的なシチュエーションのなか提示されます。

もうオレ腹ぱんぱん的なシチュエーションなうえに片栗粉パワーが溶解してカレー汁がユルくなってきてるうえに温度的にも当初の熱気は冷めてしまってはいるものの、次いつこれを味わえるか分からないのでこのチャンスにカラダに叩き込んでおきたいというカレーうどん的な執着と、たんにもったいないという意地キタナさが生み出す葛藤。

最後に水を飲んで口のまわりを拭くところまでがカレーうどん的エクスペリエンスです。



音楽Blogとは思えない前書きで恐縮ですが、これを読んでカレーうどん的エクスペリエンスに駆られる人がひとりでもいたらいいなと思う今日この頃です。
しかしダイエット中なのにこの炭水化物パラダイスはいかがなものか。




では今週のFunk 裏 Recommendの裏解説です。
書きたいもしくは書いとかなければいけない情報が多いコラムはどうしても堅ッ苦しい感じになってしまうと反省しております。
もっとオモロいコラムになるよう精進します。


さて個人的にぜひ一度試してみていただきたいフィル・コーランの2回目。
息子たちとの初の連名アルバムの1曲目はこんな感じ。

Kelan Philip Cohran & The Hypnotic Brass Ensemble - Cuernavaca


エキゾティカなグルーヴですね。
メキシコの街を追想する曲ですがマリアッチ的なムードが異国情緒を醸し出してます。

このアルバムでは全曲フィル・コーランの曲を演奏してるんですが、フィル・コーラン自身は演奏に加わってるのかな?
クレジットが無いのでちょっと分かりませんがたぶん加わってないのではと。


Gabriel Hubert - trumpet
Jafar Baji Graves - trumpet 
Amal Baji Hubert - trumpet
Tarik Graves - trumpet
Saiph Graves - trombone
Seba Graves - trombone
Uttama Hubert - baritone
Tycho Cohran - sousaphone

これにドラムスとパーカッションも加わっていたと思います。

メンバーであるフィル・コーランの息子たちはみんなどう見ても20代なニイちゃんばかりなのですが、フィル・コーランってたしか現在85才だから、60才前後でガンガン子づくりしたってことですよね。
しかも子供たちの年齢分布が近そうなうえにファミリー・ネームが3種類に分かれてるのを見ると、一夫多妻のハーレム状態にあったのではと思われます。

60才でハーレムっすよ。
そしてこの精力っすよ。
コーラン師匠色んな意味でリスペクトっす。
生きる希望みたいなものが2ミリくらい湧いてきました。


息子たちのPVがあったので貼っておきます。

Hypnotic Brass Ensemble - War



これは2009年に来日した時の原宿のノースフェイスであったイベント時のライヴ映像。



なんか止めようが無いプリミティブな野性と、例の異文化から感じる畏怖みたいなの感じますよね。
ナマで観るともっと感じますよ。

このときの来日で朝霧JAMに出てたのを観たんですけど、初めての客を前にして圧巻のパフォーマンスでしたね。
ライヴが終わったあとそのままステージでCDRを手売りし始めたのが印象的でした。
息子たちもたくましい。

オヤジと連名の最新作は楽曲のイメージ優先でちょっとだけダンサブルさとかエンターテイメントさに欠ける点があるので、初めての人は右側の方の最初のアルバムを試されるのがいいのではと思います。

で気に入ったら来日公演行ってみてください。



そんな感じで終わってよろしいでしょうか。
カレーうどんの話が終わった時点で実はチカラ尽きておりました。

また来週頑張りたいです。
お盆休み中だけど。
その前に仕事が片付かねぇ・・・。



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