2012年10月11日木曜日

2012/10/11のFunk 裏 Recommend

まいど。

すっかり涼しくなりましたね。
この季節毎年思うんですけど、涼しくなり方が極端すぎやしませんかね。
春から夏はあんなにじっくり時間をかけてあったかくなっていくのに、この9月から10月にかけてのだまし討ちみたいな気候の変化にいつもオタオタしてしまいます。

先週まで冷房つけてたのに今週は暖房かいみたいな、遠浅の海やと思てたのに急に深くなりやがってみたいな、長い階段を時間かけて登ったのにすべって降りる時は一瞬みたいな、満員電車のなかでつり革も持たんと全体重こっちに預けてくる奴をいったんがっしり受け止めたと見せかけてしばらく経ってから急に身体ずらしてガクッとさせるみたいな、そんな不条理な気候だと思うんですけど。



ところで今日見かけたおぞましいニュースはこんなのです。
早く昼飯喰いたいな、おなかペコペコ、という状況でこの記事見たんですが、もう黒っぽいものとかマカロニ的なものとかは見るだけで吐きそうになりました。
フロリダてめえこの野郎。



では今週のFunk 裏 Recommendの聴いてみてくださいコーナーです。

一般的にトム・スコットのいちばん人気があるのは『Apple Juice』とかの80年前後の作品だと思うんですけど、昔はほんとにこの辺のストレートなフュージョンがくすぐったい感じで聴けなかったです。
今では平気になりましたけど、たぶん当時は生意気にも屈折しきっていたのだと思います。

その頃のソロからはもうコルトレーン的なフレーズとかを感じる事はほとんどありませんが、初期は青臭いなりに傾倒している感じがあって好感が持てますよ。

例のヒップホップのサンプリング曲から。

Tom Scott - Today

いかにもあの時代のポップスらしいアレンジがちょっとキツいのはともかく、主役のソロはそれなりの自己主張もありつつ健闘していると思います。
ハッとする英気感じるフレーズもありますけど、それでも当時19才だからね。

スコットさんはとにかくアルバムなんて出せると思ってなかったんだけど、プロデューサーのボブ・シールおじさんに「坊や、おじさんの言う事聞いてればデビューさせてあげるよ、ウヒヒヒ」みたいなことささやかれて舞い上がってしまって、ああもう好きにしてくださいコンセプトは全部おまかせでオッケイですみたいなチェリーボーイ的な感じでレコーディングに臨んだそうですよ。

こっちがサンプリング後のカッコいい奴。

Pete Rock & C.L. Smooth - They Reminisce Over You (T.R.O.Y)

この人たちの来日情報も載せてもらってましたが、来月ビルボードライブです。


スコットはこのあともう一枚Impulse!に吹き込んで、そのあとボブ・シールのあとを追ってFlying Dutchmanレーベルの所属になるんですけど、そのもう一枚だったセカンド作『Rural Still Life』('68)はある程度スコットのやりたいようにやってみたらエラい地味になってしまいましたというアルバム。

ちなみに中古LPの値段は同じImpulse!でもファースト1万円ちょいくらい、セカンド2千円くらい、とエラい違います。
けど普通のジャズ・ファンにはセカンドの方が良いと思いますよ。

こんな曲で再び青臭くコルトレーンの影を追っています。

Tom Scott - With Respect to Coltrane (from Rural Still Life)

こちらもCD化されてると思います。






そんな感じで、今日は短めですいません。
やること多いねん。


あ、告知関係ですが、昨日10月10日発売の例のソニーさまのブラス・ロック名盤選のなかでブラッド・スウェット&ティアーズの『New Blood』というアルバムのライナーを書かせていただきました。




もいっこ告知ですが、9月発売のソニーさまのブラス・ロック名盤選では西海岸のラテン・ロック・バンド、アステカのアルバムもリイシューされましたが(このコラムでもやりましたよね)、そのアステカに在籍していたギタリストのビル・コーティアルとヴォーカリストのエロール・ノウルズの2人が唯一残したアルバムももうすぐリイシューされます。

同じく以前このコラムで紹介したコーク・エスコヴェードの『Comin' At Ya』におけるジョーヘン参加の名曲「I Wouldn't Change A Thing」で歌っていたのもエロール・ノウルズさんです。
西海岸らしい爽やかなメロウ・ソウル・アルバムですよ。



以上、ひさびさに木曜更新できてよかったね。
また来週頑張ります。




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