2013年5月17日金曜日

2013/5/16のFunk 裏 Recommend

まいど。

書きたいことがあるのですが、いざ書くとなると3時間くらいかかりそうな長い話なので、それはもう今度にするか胸にしまっておくかにして、今日は例によって時間無いのでさっそく本題に移りますから。

関係ないですけど今コンビニで売ってる「ガリガリ君キウイ味」、まだ食べてない人は食べとかないと深く後悔しますよ。


では本日のFunk 裏 Recommendのおさらいです。

ヒュー・マセケラって、ほんとに“名前くらいは知ってる”の代表的存在じゃないすか。
世間的にもジャズ・ファンからはガン無視されてるし、レア・グルーヴからも重要視されてないし、ワールド音楽ファンは歯牙にもかけてない気がする。
かといってかわいそうな気持ちにもならないけど。

60年代のソウル・ジャズ作品とか、70年代後期のCasablancaレーベル時代のディスコ的な作品にはそりゃ多少のイージーさは感じますけど、個人的にマセケラさんが68年に残したこのヒット曲は実に興味深いです。

Hugh Masekela - Grazing In The Glass (from The Promise Of A Future, 1968)

そんなの普通のブーガルーっぽいソウル・ジャズじゃん。
という意見は正しいです。

けどなんかこの年、1968年のヒット曲には共通性があるんだよな。
例えばこの曲。

Archie Bell & The Drells - Tighten Up (from Tighten Up, 1968)


なにより発散してるヴァイブスが同じですよね。
あとこれ。

Young Holt Unlimited - Soulful Strut (from Soulful Strut, 1968)

どうすか?なんか似てる雰囲気感じますよね。

コード進行的な共通点が多いんですけど、現在では当たり前になってるこういう響きの曲ってそれまで以前のブラック・ミュージックにはまったくと言っていいほど無いです。
この年になって、突然変異的にこういうノリが生まれだしてます。

だからなんやねんという話ですが、この1968年がある種の革命の年なんちゃうかな、と。
なんでこの革命が起きたのか原因をじっくり教えてくれと。
そういう気持ちな訳です。
たぶんラテン音楽の影響が大きいのではと踏んでおります。

まあつまりマセケラ馬鹿にすんなよという話で。
マサケラって言いまつがえてる場合じゃねぇぞって。


それで、意気揚々と今日の作品の動画貼り付けようとしたんですけど、例によってYouTube以外での閲覧が許されておりませんでした。
グッとやる気を削がれたのをこらえてここにリンクを貼っておきますので、おヒマだったらどうですか。

アルバムの1曲目です。
Hugh Masekela - Part Of A Whole

ドゥドゥ・プクワナさんのアルト・ソロの狼藉っぷり、ラリー・ウィリスの攻撃的なエレピのバッキング、マカヤ・ウンショコの独特のリズム感、いずれも胸のすくような快演ですね。

ウンショコとかプクワナとかいう名字はすごく奇異に響きますけど、たぶん僕らの名前も南アフリカ人にとったら宇宙語みたいに響いてると思うよ。
しかしウンショコさんがウンショコウンショコいいながらドラム叩いてると思うとほがらかな気持ちになりますね。

あとはこんなの。
Hugh Masekela - The Big Apple

Cool!って言いたくなるカッコよさすね。
ウンショコのドラムは実はめっちゃスイングしてるし、体内で16分音符とか32分音符でビートがグワーて回転してるのが分かる気がする。

あとはこんなの。
Hugh Masekela - Maseru

マサルとちゃうで。
アフリカだけどブラジリアンという不思議。

ピアノのラリー・ウィリスさんは現在ではNYの重鎮ジャズ・ピアニストのひとりですけど、60年代から70年代はクロスオーヴァーな仕事も多かった。
ブラッド・スウェット&ティアーズにはいってたくらいだし。

そのウィリスさん作曲のジャズ・ファンク名曲も入ってる。
Hugh Masekela - Inner Crisis

この曲は同時期のウィリスさんのリーダー作でも聴けます。
Larry Willis - Inner Crisis

暗くてイイ曲。

それで、マセケラさんのアルバム買ってみようと思うがたくさんあって困る、という人にざっくり推薦盤を言うと、

『The Promise Of A Future』(Uni, '68)
Grazing In The Grassが入ってる初期のジャズ・ファンク期の代表的なアルバム。ヘタな歌もご愛嬌な感じ。

『Reconstruction』(Chisa, '70)
『Hugh Masekela & The Union Of South Africa』(Chisa, '71)
Chisa/Motown時代のアルバムはかなり真摯な感じで、レア・グルーヴ値も高い。

『Home Is Where The Music Is』(Chisa, '72)
『I'm Not Afraid』(Chisa, '74)
上は今日のやつ、実はこれがいちばんジャズ的。
下のはクルセイダーズのジョー・サンプル、スティックス・フーパーがバックの高水準のクロスオーヴァー。
でもCD化されてないみたい。

『The Boy's Doin' At Masekela』(Casablanca, '75)
ダンス・ミュージック期の奴ですけど、これはこれで悪くない。

そんなところでしょうか。



めちゃくちゃな値段の奴もあるので、そういうのは中古屋で探してくださいね。

では今日はこの辺で。
また頑張ろうかな。



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