2014年5月29日木曜日

2014/5/29のFunk 裏 Recommend

まいど。

昨日は満員電車の中で剥き卵みたいにつるっとした顔の若い女の子が上向いて口開けて爆睡してまったく目を覚ます気配もないのをかれこれ30分くらい前に立って眺めておりましたが、誰かの無防備すぎる寝顔ってなんであんなに見てて飽きないんでしょうね。

いきなり変質者なこと書いてしまいましたけど、心の中ではあのぽっかり開いた口は今オレが手に持ってるiPhoneがすっぽり収まりそうな良い置き場サイズだな、とかさらに変質者なことを考えておりました。
電車で爆睡してていきなり口にiPhone突っ込まれたらどんなリアクション、とか。



今日のFunk 裏 Recommend

「表」のサックス&ブラス・マガジン誌では次号からサックス・マガジンに大胆リニューアルします、ということが発表されましたが、サックス&ブラス・マガジンとしての最終号もぜひご覧くださいね。

あこがれのメイシオさんにインタビューする機会をいただき、巻頭記事にしてもらっています。
インタビューさせてもらったのはビルボード公演2日目の昼間。
メイシオさんだけ早めに楽屋に来てもらってのインタビューでした。

最初は「え、インタビューなんて聞いてたっけ?」くらいな感じの低いテンションで、あんまり機嫌も良くなかったんですが、いろいろ質問するうちにメイシオさん勝手に盛り上がってきたようで、こっちの質問も終わらないうちに勝手にベラベラしゃべりだすわ歌は歌うわ席離れて踊りだすわ、という感じでステージの外でもファンキィでサービス精神旺盛な人なんだってよく分かりました。

表紙の写真はそのときに撮影したものですけど、インタビュー時はグラサンかけてなかったのに、撮影前にスーツに着替えると同時にグラサン着用になってましたね。
あの眼がチャーミングだと思うんだけどな。

メイシオさん記事以外にも、メンフィス・ホーンズのバイオ記事とか名盤選とか書かせていただいております。
いつ見ても内容が過剰に豊富な雑誌です。
リニューアルの件は「ブラス」族の皆さまにはたいへん残念なニュースかも知れないですけど、臨時増刊ブラス号、とかも考えているそうですよ。


今日までこちらの「裏」で連載していたメイシオ物語も、このサクブラ31号に向けての盛り上げ企画だったのはお分かりいただけたかと思いますが、そのストーリーも今日で完結編です。
完結つってもまだ90年代前半までしか行ってないけどな。
まあその後は順風満帆なのはみんな知ってるからいいんだよ。

では今日のアルバムの1曲目から。

Maceo Parker - Them That Got

よくこんなのんびりした曲をアタマに持ってきたな、と今だと思いますけど、当時はメイシオさんの鋭いテーマ吹奏にグイッと心持ってかれたナンバーです。

それに続くテナー・ソロはピー・ウィー・エリスさん。
ホーンのバッキングでは盟友フレッド・ウェズリーさんも参加。
ギターはアメリカ人ながらヨーロッパで活動していたジャズ系のロドニー・ジョーンズさん、ドラムは白人アメリカンで二十歳そこそこの若造だったビル・スチュワートさん、そしてオルガンがかのドン・プーレンさんだったのは驚きでした。

60年代にフリー・ジャズからスタートして、チャールズ・ミンガス・コンボ、ジョージ・アダムスとの双頭バンド、そのかたわらソロのキャリアも着実に積んでたヴェテランがなぜここに、という感じでした。
80年代のアダムス=プーレン・バンドなんて大人気だったんですけど。
ああ懐かしの「Song From The Old Country」。

それに関係してかしないか3曲目はミンガスのナンバー。

Maceo Parker - Better Git Hit In Yo' Soul

メイシオさんはこの曲がワルツだってことを完全に無視して吹いてるような気がしますけど。
自伝にはこのアルバムの録音について、「慣れないコード・チェンジが多くてたいへんだった」とか書いてました。

「あくまでビバップは吹きません(吹けません)」と言いたげなこの曲の変なソロを聴けば納得な感じ。
コード・チェンジって言ってもだいたいブルースですけどね。

Maceo Parker - Jumpin' The Blues


ジャズはたいへんだったけど、この曲みたいにオリジナルも書かせてもらえたから良かった、と書いてるのが次の曲。
故郷キンストンで兄弟たちと路上ジャムしてたことをテーマにした曲だそうです。
ホンカー魂炸裂なこの曲のソロは最高ですね。

Maceo Parker - Up And Down East Street



ユニバーサル・ミュージックさんはこのへん全部1,000円で出し直すべきだと思いますよ。
少なくとも聖典『Planet Groove』だけでも。

Maceo Parker - Soul Power '92 (from Life On Planet Groove, 1992)


以上、ながらく連載にお付き合いいただきありがとうございました。
何度も言いますが、メイシオさん自伝の日本語版出してーって誰かがどこかの出版社に言ってくれて、出せるようになれば素晴らしいと思います。

来週から何やろうか。
また頑張ります。


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